新刊 『学校図書館の挑戦と可能性』

2015-11-29 22:26 | by 中山(主担) |

 東京学芸大学附属小金井小学校司書 中山美由紀

 図書館海援隊本『困ったときには図書館へ』(神代浩著 悠光堂)が出たのは、2014年10月。
 2015年11月初旬、第17回図書館総合展にて、シリーズ第2弾、困ったときには図書館へ 2 学校図書館の可能性』(神代浩 中山美由紀編著 悠光堂を先行販売をしました。現在は悠光堂サイトや書店で、手にすることができます。
 
 第Ⅰ部 理論編 
 学校図書館の現状と課題これからの方向性を学校教育と社会教育の視点から、神代浩氏がわかりやすく論じています。
 第Ⅱ部は学校図書館実践事例 31名執筆
 第Ⅲ部は公共図書館の学校図書館支援事例 4名執筆
  (執筆者一覧は、上記リンク先である悠光堂のwebサイトにアップされています。)
 執筆された皆さんの実践はいくらでもあるにもかかわらず、おひとり2ページから6ページという制限の中で、なぜ、その実践が実現したのかという、〈出会いと物語〉を書いていただきました。結果、学校図書館に対しての熱い志が濃厚に集約された本になったと思います。
 ぜひ、ご意見・ご感想をいただけたら幸いです。
 
 図書館海援隊は市民の課題解決に対する支援サービスに積極的に取り組む公共図書館の取り組みです。
 学校図書館部隊はありませんが、志は図書館海援隊と同じく、未来を切り拓いて実践している熱い志を持った方々は全国各地にいらっしゃいますが、今回は私が社会復帰してから共に学び助けていただいてきた方とそのお友だち、35名の方々に執筆をお願いしました。
 北海道から九州までの各地、公立・私立・国立、校種、職種、いろいろ考えての今回のセレクトです。本当は書いていただきたかった方々は、多数いらっしゃいます。

  目次
第Ⅰ部
序章
第1章 なぜ「学校図書館」なのか?
第2章 学校図書館は何館あるのか?
第3章 学校図書館の館長は誰なのか?
第4章 学校図書館にはどんな職員が必要なのか?
第5章 学校図書館は学校の一部なのか?
第6章 学校図書館は図書館なのか?
第7章 再び学校図書館は学校なのか、図書館なのか?
      ~学校図書館はどこへ向かうべきか~

第Ⅱ部
第1章 まずは塊より始めよ ~学校図書館を活用する実践~
1 図書館活用を学校に取り入れる
2 司書教諭として授業する ~学校司書がいるとき、いないとき~
3 国語教員として・司書教諭として
コラム MLA連携で授業を支える ~博学連携をコーディネートする~
コラム プチ授業支援

第2章 探究学習と情報リテラシー教育
1 「こんな授業しませんか?」から始まった ~小学校で卒業研究に取り組む~
2 中学からの情報リテラシー教育 ~障害使えるリサーチ・スキルの獲得にむけて~
3 「最後の砦」として行う情報リテラシーの育成 ~社会に生徒を送り出す~
コラム 小学生の思考力を鍛える
コラム 探究学習タラントランとコレクションの充実
コラム 学び合う空間を創る玉川学園のMMRC

第3章 図書館は学校のハート ~学校全体を巻き込む~
1 全校で取り組む読書活動と調べ学習 ~学校経営に位置付ける~
2 全教員が参加できる学び方の指導の計画と仕組みづくり
3 教員と協働して行う21世紀型スキルの育成
コラム チームで取り組む図書館活用教育
コラム 『学校案内』で図書館が大きく取り上げられるまで
コラム 調べる学習コンクールが袖ケ浦にもたらしたこと

第4章 子どもたちが主役
1 生徒の活動から教員へのアプローチ
2 生徒のアイディアを取り入れた学校図書館の活性化
3 授業とともに部活動で生徒と図書館を育てる
コラム 生徒・教員の集う広場 ~学校の文化を醸成する空間へ~
コラム 校外との連携で生まれる子どもたちの多様な活動

第5章 すべての子どもたちに本を! ~特別支援教育での図書館活用~
1 ようこそ私たちの図書館へ
2 鳥取県における特別支援学校図書館の充実を目指して
コラム 特別支援学級の図書館活用
コラム 活字を追うことが難しい子どもに寄り添うメディア
コラム 届けてほしいのは、「本」だけじゃない

第6章 学校図書館をつなぐ ~連携・協力・協働・支援~
1 学校司書がいたからできた連携 ~小郡市での成果と課題~
2 「結び目」を形成する市川市立学校図書館支援センター
コラム 国立国会図書館の学校との連携・協力  ~国際子ども図書館~
コラム 事例から学ぶ学校図書館活用 ~参加に意義あり!見るより踊れ!~

第Ⅲ部
第Ⅲ部前書き
島根県立図書館の学校図書館支援
コラム 海士町立図書館は学校もまるごと図書館
大分県発 『学校図書館ハンドブック』誕生!
北広島市の図書館ネットワーク

あとがき

執筆者一覧


特別支援教育の章が立てられました。新製品リーディングトラッカーの紹介もしてくださいました。
進学校と多くが社会に出ていく高校のどちらも載せることができました。
先駆けて21世紀型スキルやスパーグロバルハイスクール(SGH)を受けている学校の取り組みを紹介することもできました。

実践の物語を読むともっとの方のこと、学校図書館の取り組みを知りたくなると思います。
関連情報をまた後に紹介したいと考えております。
2015年11月29日

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