家庭科の教材研究用 コンテンツ

実践紹介

「自分だけのワッペン」 ~学校で使う用具袋に付ける自分だけのワッペン~【中学校】

理科などの実験・実習で用いる保護メガネの袋は、生徒全員が同じ物を使用している。そのため、すぐに自分のものだと分かるデザインを施した、自分唯一のワッペンを縫い付けることとした。それは、他の生徒にも見えるものであり、何度も教室で使うため、生徒は気に入ったデザインにしようと考え、制作意欲にもつながると考えた。そこで、ICT活用教材を使って、教員一人で無理なく生徒に多様な指導法や技法の指導ができるように授業を工夫していく。作品の活用目的は明確なので、まずは制作期間と作品作りの条件、評価規準を授業で示し、制作する。

「対象」を意識した生徒による「金融教育」の指導案作りの授業【高等学校】

「高校生が授業を考える授業」を行った。対象は①幼児②小学生③中学生④高校生⑤一般、という5つのグループに分け、発達段階を意識しながら、「金融教育の授業」を生徒自らが考え、指導案をまとめ、音声を1分間入力した。3枚のパワーポイントを各自が作成し、実際の授業や活動に繋げる授業を想定させた。本授業において個人での学びを生徒間で共有することが、 深い学びの一助につながるものと考え、生徒間の学びがお互いの身近な生活の学びとなり、影響し合う場を準備しようと考えた。授業の中でVISITS formsソフトという2段階アンケートツールを授業に使用したのは、今回の新しい取り組みでもあった(『東京学芸大学附属高校紀要 61号』をご参照ください)。

ダイコンでSDGs ~1コマでの調理実習に挑戦~【中学校】

この題材は、SDGsを軸として、技術分野の生物育成領域と関連させ、自分で育てたダイコンをまるごと調理する「ダイコンパーティ」に向け、包丁の取り扱い、加熱の基本を身に付け、環境への配慮について学ぶ題材です。調理実習は一班4名(男女2名ずつ)、1コマで行い、試食は弁当箱に詰めて昼食時にします。一人一台のデバイスを毎時間使用し、動画撮影と記録をし、授業後に視聴、個人での振り返り、班での共有、次時に生かすという流れです。実習のリハーサルとして前時に、材料に適した加熱方法を考え、「煮る、焼く、蒸す」を試し、短時間で味がしみるにはどんな工夫が必要かなど、各班で試行錯誤しデータをまとめます。20~25分間の調理時間に収めるために、時間を短縮する工夫をすることが、消費エネルギーの縮小にもつながり、まるごと調理することがゴミを減らしていることに気づけ、結果として環境への配慮について学ぶ仕組みになっています。

よりよい住まい方を考える【中学校】

家族・家庭生活、衣食住の生活、環境と領域を横断させながら、学校図書館やICTを活用した授業を計画した。よりよい家族関係や豊かな住生活に向けて自らの考えを形成し、自分自身の家族関係・住生活を見つめ、課題に気づき、その課題の解決に向けて、考えたことを自らの生活に生かすことをねらいとしています。
約200冊の書籍を入口とし、住まいや住まい方への視野を広げ、「マイファミリーの家づくり」に向け、模擬家族での家族会議を通して互いに意見を出し合ったり、書籍やインターネット上の情報、コンピュータ支援設計ソフトを活用したりする中で、主体的に住まいに参画する生徒の育成と情報活用能力の育成を目指します。

衣服の構成 紙で着物を作ろう【中学校】

中学校技術・家庭(家庭分野)の学習指導要領解説では、衣生活に関する学習内容として「日本の伝統的な衣服である和服に触れる」とあり、和服について取り扱うように述べられています。そこで、「衣服の働きと構成」で和服について重点的に取り扱うこととし、生徒が等しく和服について理解し、興味を持つことができるような取り組みを考え、授業実践をしました。

教材研究こぼれ話
(教材研究のアイデア、これまでのご経験を語っていただくコーナーです)

「金融教育」から夜間照明?!ICT研究へ!【高等学校】

「お金」を扱うことで、自分の人生や生活に活かすと同時に世の中のことを考える力をつける場となり得ると考え総合学習的な要素のある「金融教育」を実施しました。予測できない未来に「主体的に向き合って関わり合い、よりよい社会と幸福な人生を自ら創り出していくこと」(中央教育審議会2017)が求められていますが、生活を考えることがより身近なものになっていくことを狙いました。そのために生徒自身が金融教育について多くの情報を得る必要があると考え、事前学習に4月成年年齢引き下げ・消費者教育・6月投資専門家による金融庁公開の授業用パワーポイントを軸とした金融教育授業・9月東京都消費生活総合センター動画の視聴等を行っています。

6月の卒業生の授業は本校卒業教員の同級生の投資専門家に依頼しました。「母校で授業をするのは夢でした!!」と逆に言ってもらえ、 母校のことを気にかけてくれる他の卒業生同士が語る場を増やし、なんと夜間照明まで設置寄附してくれました!加えて来年度のICT研究を継続できるソフト使用料までご寄附くださったのでした。

資料

東京学芸大学 住居学研究室

萬羽郁子researchmap(東京学芸大学 住居学研究室)

「資料公開」タブ中で、教材資料を公開しています。ダウンロードしてお使い頂けます。

YouTube

住生活分野の実験動画などを公開しています。教材研究や教材づくりの参考にしてください。授業等でもご使用いただけます。

東京学芸大学 保育学研究室

子ども虐待予防の視点から考える家庭科保育学習~家族・衣食住の学びとも関連付けて

このガイドブックは、長年にわたり、家庭科の保育学習について研究してきた家庭科教員、研究者からなるグループで作成しました。紹介している実践や研究は、子どもを権利を持った主体として捉え、共に生活するために必要な知識や技能を学べるような家庭科の授業であり、そうした生活が可能になるための課題を見出し解決を考えていけるような家庭科の授業です。

保育ふれ合い体験を中心とした家庭科カリキュラム・イノベーションガイドブック

家庭科保育学習でふれ合い体験を中心として、その前後でどのような授業を展開したらよいのか、他の領域と横断した授業をどのようにしたらよいのかなどを紹介しています。

プロジェクト研究

調理実習における家庭科室での衛生安全ガイドブック 小学校版

家庭科室で衛生的に安全に調理実習を行うために必要な日常の家庭科室の整え方をたくさんの写真を用いながら紹介しています。特に小学校に対応しています。

調理実習における家庭科室での衛生安全ガイドブック 中学高等学校版

家庭科室で衛生的に安全に調理実習を行うために必要な日常の家庭科室の整え方をたくさんの写真を用いながら紹介しています。特に中学高等学校に対応しています。

参考図書

初等家庭科教育法 気づく・考える・実践する力を育む授業づくり(渡瀬典子・倉持清美・萬羽郁子・藤田智子(編著)、2023、萌文書林)

現代の生活を念頭に、家庭科教育の意義、家庭科の学習活動を通して育つ/育てたい力、学習方法や評価方法などを論じつつ、実践例を紹介・解説しました。生活の中の問題に気づく力、課題を設定する力、解決に向けて試行錯誤しながら取り組む力を育てるために、教師自身も楽しみながら授業をつくりだすことを願って作成しました。

初等家庭科の研究―指導力につなげる専門性の育成(大竹美登利・倉持清美(編著) 南 道子・櫛山 櫻・生野晴美・本多素子・鳴海多惠子・萬羽郁子・田中敬文、2018、萌文書林)

初等家庭科の指導に必要な知識を吟味してまとめています。教師を目指す読者が本書で得た知識を現場での実践に生かせるよう工夫して構成しました。各章に「授業づくりのポイント」の項目を設けて、児童の実態に即した指導の要点と教材のアイディアを掲載しています。「生活」そのものを再考し、自ら生活を創りだしていく家庭科の魅力と深さがわかる一冊です。

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