似ているようでちがう⁉北極と南極
2026-07-08 09:49 | by 松岡 |
もうすぐ夏休みになりますね。皆さんは夏休みに何をしようか、もう計画は立てていますか?
この夏(2026年7月~)、日本科学未来館の特別展で「大南極展」(https://dainankyokuten.jp/)が開催されていますね。まずは南極から旅に出たペンギンのお話を紹介します。

『ペンギンのトビオ』
斉藤倫 うきまる/作 嶽まいこ/絵 偕成社 2025年
ISBN:9784034396001
南極に住むペンギンのトビオは手紙のやりとりをしていた友だちの北極に住むシロクマに会うために旅に出ます。初めて乗る飛行機はわくわくするけれど、不安なことや心配なことも色々と起こります。
初めて乗る乗り物や初めて訪れる場所は、それだけでも冒険に出るような気持ちになります。この本を読むとトビオと一緒にドキドキしながら旅に出ているように楽しむことができます。
次に紹介する本もペンギンが登場しますが…
『ホッキョクグマと南極のペンギン』
ジーン・ウィリス/文 ジャーヴィス/絵 青山南/訳
BL出版 2017年 ISBN:9784776407744
南極にくらすペンギンのブラウンさん一家は道に迷ってしまい、気がつけば北極まで来てしまっていました。北極で出会ったホッキョクグマのホワイトさんは南極に行く最初のホッキョクグマになることを夢見ていました。そこで、ブラウンさん一家と遥か「20004キロ」先の南極を目指して旅に出ます。途中、色々な国を訪れる様子が楽しい絵本です。
トビオが一人で旅に出たのと違ってこのお話ではペンギンの家族とホッキョクグマがぞろぞろと旅に出る絵本です。ブラウンさん一家とホワイトさんは無事南極に着けるでしょうか。
さて、2つのお話を読んでみると、北極と南極はどちらもとても寒い地域だけれど、ホッキョクグマは南極にはいなくてペンギンは北極にはいないのはどうしてなのだろう?一体何がちがうのだろう?と気になってきませんか?
そんな疑問に答えてくれる本を紹介します。まずは南極から。

『南極から地球環境を考える』
1.南極観測のひみつQ&A(ISBN:9784621088678)
2.南極の自然・環境Q&A(ISBN:9784621088685)
3.南極と北極のふしぎQ&A(ISBN:9784621088692)
国立極地研究所/監修 丸善出版 2014年
このシリーズは南極でさまざまな観測をおこなっている国立極地研究所が、南極観測でわかったことや南極がどんなところかをQ&A形式で紹介している本です。国立極地研究所では南極だけでなく北極の研究も行っているので、第3巻では北極についても解説されています。
でも、もうちょっと北極についても知りたくなりませんか?次は北極で犬ぞりに乗って観測活動を続けた方の本を紹介します。

『犬ぞりで観測する北極の世界』
山崎哲秀 repicbook 2024年
ISBN:9784908154461
著者の山崎哲秀さんは「犬ぞり探検家」。この本では犬ぞりを使って北極で様々な観測活動をしている中で見えてきた北極の世界、地球環境などをわかりやすく解説しています。
本の中では南極と北極の違いにも詳しく触れています。読めば読むほど南極と北極のちがいがわかり、それぞれの魅力だけでなく自然の厳しさも含め興味がわいてきます。
皆さんもぜひ、南極・北極について気になったところから、興味を広げて本を読んだり見学をしたりしてみてくださいね。
ここからはブックトークで紹介しきれなかったことを補足でお伝えしていきます。
今回紹介した『南極から地球を考える』の監修や「大南極展」の主催者でもある国立極地研究所(https://www.nipr.ac.jp/)は東京都の立川市にあります。敷地内にある南極・北極科学館は無料で見学ができる施設です。
また、『ホッキョクグマと南極のペンギン』を読んでいて、北極から南極までの距離「20004キロ」という数字が気になり調べていくと、算数の「メートル法」や地球の距離の測り方の話に発展します。今回はそちらには触れませんでしたが算数の本に広げていくのも面白いな、と思いました。
「大南極展」が夏に開催されるのは暑い夏に涼しいを通り越して極寒の氷の世界を知る楽しみがあるのかもしれませんね。南極といえば映画「南極物語」も有名です。個人的なお話をすると、タロとジロの名前は知っていたけれど作品は見たことがありませんでした。大人になってから映画を見て、雪と氷に囲まれた世界を知り、関心を寄せるようになりました。過酷だけれど不思議で魅力いっぱいの極地への憧れがあり、ブックトーク形式で関連した本を紹介させていただきました。
(東京学芸大学附属小金井小学校 司書 松岡みどり)