夜中出歩くものたち

2015-04-13 18:04 | by 小野寺(主担) |

書架整理をしていると、
子どもたちから「何かこわい本ないですか?」と尋ねられることがよくあります。

「こわい」といっても、どのくらいこわいものを求めているかは、その子によってちがいます。
怪談や妖怪もの、和風のこわい話、洋風のこわい話・・・
本当はこわい話はあまり得意でないけれど、こわいもの見たさで「読みたい」という子もいます。

そんな子に紹介した3冊は・・・

まずはこんなお話はどうかしら? 「黒いお姫さま」というドイツの昔話なのだけど、読んでみるから聞いてみない?
 ★全文読んであげる 「黒いお姫さま」(ドイツの昔話)
 

  『黒いお姫さま』より
   (ヴィルヘルム・ブッシュ採話/上田真而子編・訳/福音館書店)

  ちょっとこわすぎたかな?
  では、同じ夜中の12時のできごとだけれども、かわいらしいおばけの話はどうかしら?


 
  『小さいおばけ』 

   (オトフリート・プロイスラー作/はたさわゆうこ訳/徳間書店) 

  
    このおばけも、黒いお姫さまと同じように、夜中に12回目の鐘が鳴り響くと、目を覚まして夜中の見回
   りに行きます。そのときに、必ず持っていくものが、この表紙の絵にもあるように鍵が13個付いた鍵束。
   この鍵束をさっと一振りすると、目の前の扉や門がひとりでに開いてしまうのです!
    さて、おばけは夜中に出歩くのは当たり前だと思いますよね。ところが、この小さいおばけは、昼の世
   界はどんな感じなのかなと、見てみたくなってしまったのです。そして、本当に昼間に出かけてみること
   にしました。(裏表紙を見せながら)すると・・・。さあ、昼の世界に出てみた小さいおばけはどうなってしまうのでしょうね?

  『紳士とオバケ氏』 
   (たかどのほうこ作/フレーベル館)

    もう1冊、こんどの主人公はごく普通? 普通というのか、それはそれはまじめな紳士。マジノ・マ
   ジヒコ氏という人間でおばけではありません。マジヒコ氏は、一人暮らしで、とても規則正しい生活
   を送っています。何時に起きて、次に何をして・・・、落ち着いた気持ちで毎日暮らしています。
    ところが、ある日、風邪気味だったので薬を飲んで、それから起きた時刻は12時5分前。でも同じ
   12時でも、それは夜中の12時だったのですね! そして、真夜中のこの家には、実はもうひとり住
   んでいる“人”がいたのです。 いつも冷静なマジヒコ氏はとても慌ててしまいます。マジヒコ氏のくらしは、どうなるのでしょう?

 
  一人の子に紹介しているうちに、いつの間にか何人かが集まってきていて、一緒に紹介を聞いていました。
  そして、その日は3冊ともにそれぞれ別の子たちが借りていきました。

 (東京学芸大学附属大泉小学校 司書 小野寺愛美)

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