「すいぞくかんにいくよ!」 とその後のこと

2014-11-13 14:17 | by 村上 |

  9月18日、中学部の教室にて、いつものとおり赤ずきん人形を使っての自己紹介から始めました。「10月3日にみなさんは、品川水族館に行きますね。楽しみですね。水族館には何がいるかな?」と生徒たちに尋ねました。元気な声で「魚」「いるか」「まんぼう」と声があがりました。

  「ピンポン!よく知っているねぇ。」といって、用意した「さかな」「とり」「えび・かに」「タコ・イカ」「貝(かい)・ヒトデ・クラゲ」、そして「かいじゅう(海獣)」もいるよと、カードを見せて、ブックトークを始めました。「かいじゅう」で大きな反応があったので、いるかやくじら、シャチやオットセイ、あしかは、魚のようにみえるけれども、海のけもの、私たちと同じ「ほにゅうるい」なんだよと話して、では、水族館はどんなところかなぁと、

すいぞくかんのみんなの1日
なかの ひろみ, 松橋 利光
アリス館(2013/04)
値段:¥ 1,728


  「すいぞくかんの みんなの 1日(にち)」(松橋利光/写真 なかのひろみ/文)
の表紙絵をみせて、ページをめくり、「すいぞくかんへあそびにいこう」と見開きから入り、「マンボウ」「サメ」「メガネモチノウオ(ナポレオンフィッシュ)」「クマノミ「エイ」とまずは「さかな」たちを紹介すると、おでこでっぱりで、くちびるの厚い「メガネモチノウオ」に「お父さんみた~い」という声があがる。

  「水族館には鳥もいるよ」というと、すかさず「ペンギン」という声があり、ペンギンのページへ。「フンボルトペンギンだ」と生徒の声。「よく知っているねぇ」と思わずほめる。次は「タコ」や「クラゲ」「カメ」の紹介をして、最後は「かいじゅうだよ~」と「イルカ」のページ。「かわいい!」女の子の声。「イルカのショーもきっと見ることができますよ」といいながら、仲間のシャチやオットセイ、アシカなどのページをみせて、次に「ほんとの大きさ水族館」「もっとほんとの大きさ水族館」で、実際の大きさを実感してもらう。
ほんとのおおきさ水族館
小宮 輝之
学研マーケティング(2010/03/09)
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もっと! ほんとのおおきさ水族館
高岡 昌江, 尾崎 たまき
学研マーケティング(2012/07/03)
値段:¥ 1,620


 そして「図鑑をつかってみよう」とよびかけて、「もくじ」と「さくいん」の使い方の説明をしました。他の附属の学校図書館から一人に1冊、手にとることができるように「海の生き物」や「水の生き物」の図鑑をお借りしているので、実際に図鑑をみせながらの説明です。次に「みなさんは、これから水族館に実際に行って、お魚やほかの生き物に合ってきて、それから調べることをします。本やパンフレットや、自分でとってきた写真やインターネットを利用して、調べてまとめていくのだけれども、ひとつお約束をしてください。調べた本の名前を必ず忘れずに書いておいてくださいね。少し難しいことだけど、先生やおうちの人に手伝ってもらって、必ず書いておいてください。これからも調べ学習をするときには調べた本の名前を書きとめるということを覚えておいてくださいね。」と話して、このブックトークを終えました。




 その後中学部の先生と教育実習生のイルカのショーの映像とダンスの楽しい授業がありました。廊下には、各附属の学校図書館からお借りした本や資料が用意されてあります。その横には小学部の先生から寄贈のメダカの水槽もありました。

 帰り際に中学部の女性の先生に呼び止められて、「書名についてのことは自分たちも気づかないことでした。今後気をつけていきますよ。」と笑顔で言っていただきました。


 次の私の来校日の10月8日には、生徒はそれぞれ自分が気に入った生き物について調べていました。一人の男子生徒(彼はなかなか言葉が出てこない人です)が「メガネモチノウオ(ナポレオンフィッシュ)」の実物大の絵を一生懸命に書いていました。先生のお話では、とにかく気に入ってしまって、水槽の前からはなれず、おかげでイルカのショーも見逃したとか。ゆったり動くその姿がとても印象的だったようです。これから生徒は何時間かかけての授業で、自分が調べたい生き物を本やパンフレット、インターネットなどで調べて模造紙に書きあげていきます。

  10月30日は、生徒たちの総合学習の研究発表会でした。保護者の皆さまと共に、ランチルームで、生徒の発表を見せていただきました。3年生は修学旅行の発表でした。1、2年生は品川水族館へ行っての発表です。

中2生の発表テーマ
 「カクレクマノミ」(本「魚と水の生き物」)
 「おおきなさかな ちいさなさかな」(本「ほんとのおおきさ水族館」)
  この生徒が「メガネモチノウオ」の実物大の絵をかきあげて発表しました。
 「エイの鼻と口と目はどこにあるのか(インターネット)
 「イルカのジャンプ」(本「すいぞくかんのひみつ」とインターネット)
 「クラゲについて」(本{水の生き物}とインターネット)
 「クマノミのすんでいるところ」(本 書名を読み取れず、すみません)
 「水族館の魚のエサ」(本とインターネット)
 「メダカのそだてかた」(実際の飼育の映像)

中1生の発表テーマ
 「イルカの口」(本「学研の図鑑」とインターネット)
 「アザラシの赤ちゃん」(本「どうぶつえん」とインターネット)
 「イルカのしゅるい」(インターネット)
 「イルカのはなはどこ?」(インターネットと本)
 「タコはなぜすみをはくのか」(インターネット)
 「クラゲについて」(本「なぜなに学習図鑑」とインターネット)
    口で食べて、口から出す。口=肛門でした!

 それぞれ図つき説明や、パソコン映像を取り入れての発表でした。声も昨年の発表よりもよく出ていて、一生懸命さが伝わってくる発表で、書名をきちんと書いている人たちが多く、たった1回の説明をしっかりと聞いてくれたと思います。先生方のご協力に感謝いたします。
          

 (特別支援学校司書 田沼恵美子)



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