心を豊かにする図書館・本の力とは
2012-12-13 22:18 | by 岡島(主担) |
『希望の扉 リロダ』 渡辺 有理子(東京学芸大学附属国際中等教育学校司書)アリス館.2012
こどもたちや図書館員だけでなく、多くの人に読んでほしい本を紹介します。
リロダはミャンマー(ビルマ)の少数民族カレン族の言葉で“図書館”という意味で、実際にあったお話をもとに書かれています。
人の心を豊かにする図書館、本の持つ力を感じる一冊。
マナポと両親、妹は、政府軍に追われて、難民キャンプでくらします。そこで、まっすぐ生きるという祖母の言葉を胸にひめ、行きたかった学校に行き、図書館員として働きます。ところが

水害で苦労して作った図書館が流されてしまいます。しかし、みんなの善意と力によって図書館は、再建されます。
日本の子どもたちは、平和で安全な毎日を送っていますが、今現在でも世界のどこかの国の子どもたちの中には、過酷な環境に置かれている子どもたちがいます。渡辺さんの後書きに書かれている、命にかかわる水、食糧、医療の支援だけでなく、難民という困難な環境にあっても自分たちの伝統文化、言語を大切にし、誇りをもち続けることの支援を図書館ができるということ。すべての人たちに平等に本は、さまざまな世界をみせてくれ、心の支えになるでしょうと書かれています。
渡辺さんは、2000年から3年間シャンティ国際ボランティア会の図書館指導員として、タイのミャンマー難民キャンプで図書館員の養成に携わっていました。実際におきたことがもとになっているお話なので、臨場感があります。
(東京学芸大学附属竹早小学校司書 岡島玲子)