ビブリオバトルを楽しもう

2014-03-18 15:46 | by 中山(主担) |

ビブリオバトル

 東京学芸大学 非常勤講師 高見 京子

「知的書評合戦」として広がりをみせている「ビブリオバトル」について、楽しく分かりやすい解説書が出ました。

 

『ビブリオバトルを楽しもう~ゲームで広がる読書の輪』

 谷口忠大・監修 粕谷亮美・文 しもつきみず・絵 

さ・え・ら書房 20143月
  (普及版と図書館版があります)

 

4つのルールもヒントも具体的な例とイラストがいっぱいで、それだけでもよくわかりますが、最後の章には小学校・中学校・図書館・文庫連絡会での実践例が写真付きで載っています。

自分が面白いと思った本を、5分という時間制限の中で緊張感を持って語り、聴衆もディスカッションやチャンプ本選びに参加することで一体感もうまれる、というのがビブリオバトルです。
 まさに「本を通して人を知る」「人を通して本を知る」。
 やってみたくなります。

316日、八重洲ブックセンターで、出版記念行事として、谷口さんの講演がありました。基本的な説明の後、「やってみる」ということで、さ・え・ら書房の編集者の方や著者の粕谷さんが実演されました。もちろん聴衆も参加です。そのあと、谷口さんたちの勉強会で本を持ち寄って紹介し合ったのが始まりだったという誕生秘話などが話され、終了後も谷口さんや粕谷さんの周りで読書談義が続き、和やかな講演会でした。ビブリオバトルの本だけでなく、紹介本も買って帰る人も多々いました。

ビブリオバトルはFace to faceの茶話会なんだと言われたのが印象的でした。


「ビブリオバトル」も含めて、中学・高校での読書指導の具体例を集め、紹介提案した本を出版しました。我が著書ながら、
2冊目はこの本の紹介です。

 

『はじめよう学校図書館9 読書イベントアイデア集〈中・高校編〉』

高見京子著 全国学校図書館協議会 20142

 

「はじめに」のところでは次のように書きました。
「学校図書館は使われてこそ意味があり、その主人公は生徒たちです。生徒たちは多彩な能力を持っており、その場を求めてもいます。本に触れること、学ぶことの楽しさを実感するためにはその仕掛けが必要です。その観点でアイデアを考え、生徒たちといろんなイベントを実践し、まとめてみました。」

1「読む」「語る」2「考える」「書く」3「集まる」「動く」4「広がる」「つながる」の4つの章に分け、「ブックレビュー」「作家へのアプローチ」「文学散歩」「冊子作り」など24項目を書いています。
 写真や資料もいっぱい入れました。

中・高校生を対象とした読書指導に関する本ですが、読書を含む、中・高校生の文化活動の姿をもっと知ってもらいたいとも思いました。

  高見 京子

 


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