手紙の力

2014-04-21 08:26 | by 小野寺(主担) |

相手に用件や思いを伝えるとき、メールを使うことがめっきり増えた。
最近、手紙を書いたのはいつだっただろうか?

お礼の気持ちや近況報告などを、さりげなく手紙に書いて送る。とても素敵なことに思う。
日常生活でも、手紙を書く必要に迫られる場面がある。礼儀として当然のことだと思う。
ところが、いざ書こうとしても、書き慣れていないと、
作法や言葉づかいを意識しすぎるのか、なかなか筆が進まない。

そんな人も、手紙の魅力を知れば、自然と筆を執りたくなるかもしれない。

夏目漱石の手紙に学ぶ 伝える工夫
中川 越
マガジンハウス(2014/03/13)
値段:¥ 1,512


夏目漱石が残した多種多様な手紙(現代語訳付き)を引用しながら、
手紙の書き方や手紙を書く醍醐味を、やさしいことばで解説した本書。
手紙には「人間関係をより豊かにする」力があることを気づかせてくれる。


文学作品とは違う、より私的な手紙から、
漱石の文章の極意を感じることができるのも本書の魅力。
正岡子規や高浜虚子といった同時代の文学者たちとの人間関係も垣間見られる。
作品からだけでは味わいきれない、漱石の人間味を感じることもできる一冊です。

(東京学芸大学附属大泉小学校 司書 小野寺愛美)



次の記事 前の記事 [ 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 ]