高校2年生の美術部の男子が、「腕の筋肉の図がでている本で、できれば現代の筋肉図ではなくて古い図を見たいのですが」とカウンターにやってきました。

とりあえず、筋肉の図がでていそうな資料のキーワードから、館内の蔵書をあたってみることにしました。
「体の図鑑」「筋肉図鑑」「解剖」「ヨガレッスン」「江戸の医学」「解体新書」「美術の人体デッサン資料」など。
生徒もひととおり資料に目を通していましたが・・・

「やはり最近の時代の筋肉図が多いですね。写真で説明している本なんて怖すぎる！かといって江戸時代の医学となると筋肉の図がうまく描かれていないし・・・」
と、生徒がこれだと思う図が見当たりません。

医学系の4類の資料を離れ、7類の美術の書架を調べてみることにしました。しかしデッサンの資料は、あくまでも筋肉の描き方が示されているだけです。
”校内の蔵書では厳しいか・・・”と思いはじめていた矢先、同じ美術の棚にある『レオナルド・ダ・ヴィンチ－人体解剖図を読み解く』前橋重二（新潮社）が目にとまりました。

「この資料はどうかしら？」と手渡してみると、しばらくページをくりながら、「この古い感じの筋肉、これですね！この本を参考にしてみます！」とよやく納得したようす。連休中にがんばって描いた腕の絵は、6月のスポーツフェスティバルのＴシャツになるそうです。

（東京学芸大学附属国際中等教育学校：渡辺）

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