『給食の本はありませんか?』

2011-03-10 15:43 | by 村上 |


2学期の最後に、1年生がスピーチのための資料を探していた時のことです。
S君に「給食の本ってありますか?」と聞かれました。本校はお弁当持参の中学校。お弁当の本なら、いろいろあるのですが、「給食」は盲点でした。「給食の何について知りたいの?」と尋ねたところ、「僕は小学校の高学年の時、青森から東京に引っ越してきたんです。その時青森と東京では、あまりにも給食の内容が違っていた、びっくりしたから、それについてスピーチしたいと思って」とのこと。
 
 
とっさに思いついたのは少し前に本屋さんで見かけて買おうと思っていた『変な給食』(幕内秀夫著/ブックマン社)です。冬休みにゆっくり読んでスピーチを考えるというのが宿題なので、今から頼んでもまだ間に合いそう。そこでS君に、「今から注文するから、終業式にもう一度図書館まで来てね」と伝えました。
 
 
 『変な給食』を注文ついでに、他にも使えそうな本はないかと、検索してみたら『給食で育つ賢い子ども;全国おいしい学校給食マップ』(金丸弘美著/木楽舎)をみつけ、これならS君のスピーチに役立ちそう・・・と一緒に注文しました。
 
 

終業式の日、カウンターに本を借りに来たS君に、『変な給食』と一緒に、「こんな本もあるけれど、どうかな?」と差し出したら、「あ、この本、公共図書館に行って借りてきました!」と返事が。偉いなぁ、ちゃんと公共図書館にも行くなんて!と感心した私です。スピーチは聞き損ねたのですが、学年最後の文集に載るとのこと、あとで読ませてもらおうと思います。

ちなみに、『変な給食』は、S君から返されたあとも、なかなかの人気で、借りられています。
 
 
(附属世田谷中学校 村上 恭子)

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