デジタル情報を展示する
2024-09-03 14:17 | by 宮崎 |
この夏行われた学校図書館問題研究会全国大会の講演のなかで、アカデミック・リソース・ガイド代表の岡本真さんが、「デジタル資源カード」の紹介をされました。図書館の書架に、紙の本だけでなく有用なデジタル資源を紹介するカードを配架しようというものです。これまでも、展示のなかで図書だけでなく、有用なWEB情報をQRコードを貼るなどして、紹介したことはありましたが、常設のものとして、分類された書架のなかにデジタル資源を一緒に配架するという点が面白いと思います。
とはいえ、竹早小のぎゅうぎゅうな本棚にはカードをかざる隙間がほとんどありません。そこで、これまでのように、特集展示にプラスする形で、デジタル情報資源を展示することにしました。新しく工夫したことは、
1.「デジタル情報ナビ」という名前で、デザインを統一する
2.一般的なWEB情報だけでなく、本校の電子書籍Yomokka!の関連本ページや本へのリンク、開発に協力中のサービス「BookReach」の関連単元ページへのリンクをつけることで、電子書籍への入口ともする。
3. 掲示するだけでなく、児童が各自のパソコン上で見られるように、「竹早ライブラリー」という学校図書館で作っているWEBページからも開けるようにする。
今回は、開催中のパラリンピックにあわせて、「すごいね! パラリンピック」という特集展示コーナーを設け、そこに「デジタル情報ナビ:パラリンピック」を掲示しました。パラリンピックの公式サイトのリンクと、電子書籍Yomokka!のパラリンピックのおすすめ本のリンクを掲載しています。図書の時間の読み聞かせや、本の紹介でも、パラリンピック関係の本を使用し、その際にも、この「デジタル情報ナビ」の紹介を加えました。
また、もうひとつの展示コーナーには、防災関連の本を集め、「デジタル情報ナビ:防災」を掲示しました。国土交通省の作成している「防災教育ポータルサイト」と電子書籍Yomokka!のおすすめ本のリンク、またBookReachの「もしものときにそなえよう」単元の事例リンクを加えました。
どちらも、すぐに子どもたちや先生方に利用されている感じではありませんが、これからも様々なテーマで展示して、学校図書館は本だけでなく、デジタル情報も提供しているのだということが浸透していくことを願っています。
(東京学芸大学附属竹早小学校 司書 宮﨑伊豆美)