授業作品大歓迎!

2019-02-06 21:43 | by 富澤(主担) |

「とにかく時間がない!」というのが、学校図書館司書1年目の実感です。特に、展示には全く手をかけられていません。それでも、マルチメディア室が殺風景なままにならないのは、授業作品を預けてくださる先生方のおかげです。

 教科書に載っている作品の登場人物にあてて、
子どもたちが主人公たちになった気持ちで書いたお手紙。


 入口すぐの場所に、ホワイトボードを利用して展示したり、ミニコーナーを作ったり、活用させてもらっています。

 3年生のあるクラスは、国語で『もちもちの木』を学習した際、子どもたちが一枚ずつ作成したポップ(というよりはミニポスター)を、先生と教育実習生が描いたという「豆太」と「じさま」の絵とともに持ってきてくれました。


ホワイトボードの表裏に隙間なくマグネットで貼りつけ、栃ノ木や栃餅が載っている本や、作者である斎藤隆介と滝平二郎のコンビによる他の作品とともに飾りました。一面のカラフルなポスターが目をひきます。
さらに・・・


 

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年生のあるクラスでは、教育実習生の発案で、クイズ形式の「いきものずかん」をマルチメディア室の資料を使って作りました。「うまくできたら飾らせてほしい」ということだったので、喜んでお預かりして、ブッカーをかけ、「禁帯出」シールを貼り、背表紙もつけ、関連する本とともに並べました。「禁帯出」シールを見て「良かった、これでなくならない」と嬉しそうにする子がいたり、「これうちのクラスで作ったやつ!」と教えてくれる子がいたり。ここに並んでいる動物の本は、このあとなぜか3年生が一斉に借りていきました。


 現在は、5年生のあるクラスが作成した、「まぐろの本」が並んでいます。絶滅が危惧されるともいわれる、まぐろを取り巻く状況や、私たちの口に入るまでにどのような過程を経ているのかをまとめた力作ぞろいです。

表側

                      
               裏側▶

司書のスタンスを示す「配架場所と作品評価が対応しない」旨の注意書き。


 基本的には、関連書籍と一緒に展示するようにしているのですが、このクラスの場合、あくまでマルチメディア室にある「本」として扱われることを目指して作成したそうなので、敬意を表し、生徒の作品のみを並べました。

マルチメディア室は、みんなが使う公共の場所、そこに自分の作品が展示されるのは名誉なことだ」という認識が自然に共有されていることを、うれしく思っています。
(東京学芸大学附属大泉小学校 司書 富澤佳恵子)


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