第25回読書感想画中央コンクール
2014-03-20 11:03 | by 渡辺(主担) |
今回で第25回目を迎えた「読書感想画中央コンクール」。
(主催:全国学校図書館協議会・毎日新聞社・実施都道府県学校図書館協議会)
今年度の応募総数は、小学校から高校までの合計61万175点、参加校は6479校にのぼり、多くの応募者のなかから、今回は最優秀4人、優秀8人、優良16人、大和証券賞4人が受賞者に選ばれました。左下の画像は、2月28日におこなわれた受賞者の表彰式のようすです。
読書感想画は読書感想文とは異なり、児童生徒が1冊の本からもたらされた感動や心に残ったシーンを自由に1枚の絵に表現します。
小学生は自由でのびやかな作品がみられ、中・高学生になると高い技術で本からのインスピレーションを巧みに表現していました。受賞した子どもたちの作品はこちらのサイでご覧になれます。
http://dokusyokansoubun.jp/kansouga/prize25.html
ところでこの読書感想画中央コンクールは、毎年小学校低学年の部、高学年の部、中学校・高等学校の部で、それぞれ4冊、5冊の指定図書があります。
実は今回小学校高学年の部の指定図書の一冊に、昨年私が書いた『希望への扉リロダ』(アリス館)が選定されました。
物語の舞台は、タイ国境にある難民キャンプ。そこに日本のNGOの支援で図書館(リロダ)ができました。自由に生きる道を選ぶことができない難民としての暮らし。しかし主人公の女の子(マナポ)は、図書館で働きながら、本のある暮らしが難民キャンプの人々に希望の光を灯してくれることを実感していきます。
お話はフィクションですが、私自身がNGOのスタッフとしてタイで図書館の支援活動中、難民キャンプで出会った人々をモデルにしています。
読書感想画として描くには、難民キャンプの風景や、タイの暮らしなどを想像することが難しく、他の指定図書よりも表現がしずらかったのではないかと思います。ですが、兵庫県の 友國 花南さん(宝塚市小林聖心女子学院小学校5年)は、図書館員として難民キャンプで働く主人公が大勢の子どもたちに絵本の読み聞かせをする楽しい絵「マナポがはりきっています!」を描き、大和証券賞を受賞されました。
今回の受賞作品は、今月から各地で作品展示されています。東京では、4月15日(火)~21日(月)まで、東京千代田区の大和証券本店、18階で受賞作品展が開催されます。機会ございましたら、ぜひ子どもたちの豊かな表現を生でご覧いただきたいと思います。
(東京学芸大学附属国際中等教育学校:渡辺 有理子)