札幌市立中学校図書館 訪問
2013-11-07 14:33 | by 井谷(主担) |
2013年10月5日(土)、北海道札幌市札幌全日空ホテルで、平成25年度日本教育大学協会研究集会が行われ、その第5分科会において、附属竹早小中学校司書・岡島玲子と、附属小金井中学校司書・井谷由紀が、「東京学芸大学附属学校・竹早地区における学校図書館運営」について、発表をしてまいりました。司書のいなかった学校図書館に司書が常駐することによって、どのように図書館環境や生徒の学びが変わっていくのか、また、その実践を支えた本学図書館運営専門委員会について報告・発表しました。
前日の10月4日には、札幌市立発寒中学校を見学。こちらは、2012年12月に当サイトの「授業と学校図書館」コーナーに「図書館活用を計画するってどうするの?」というテーマで司書教諭の佐藤敬子先生に書いていただいた学校です。
今年度は、転出された佐藤先生に代わり、本間由美先生がひきつづき「司書教諭が中心となった全教科・全領域に関わる学び方の指導」を実践されています。
玄関を入ってまず、正面の図書紹介ポスターの完成度の高さに目を奪われます。図書局員の生徒の作品です。
「図書委員会」ではなく、部活レベルの長時間活動ができる「図書局員」は、正副局長と司書教諭による面接で選ばれた、やる気に満ちた面々です。
昼休み・放課後のカウンター業務のほか、新聞、放送、装飾、整美など図書館に関わる活動を、グループごとにしています。
館内に展示されている色とりどりの図書ポスターは、過去の図書局員の殿堂入り作品。それぞれ創意工夫に満ちた力作ぞろいです。
放課後には、なにやら図書館にふさわしからぬ体操服姿の男子が続々と集まってきました。
その日は、札幌市独自の制度「寄託図書」の朝読用図書が届いた日。重い本の箱を持って、各教室に配って歩くのは毎月サッカー部の担当だそうです。札幌市内小中300校の共有財産である「寄託図書」は、借りたいときにネット上やファックスで予約すると届けてくれる便利な制度。朝読用に毎月チェンジするほか、調べ学習のためクラス全体で同じ本が見たい時や、ある時期だけ大量に使いたい資料などにも活用しているそうです。
1階玄関近くにある明るい図書館は、蔵書は決して多くはないものの、探しやすく整備され、展示やコーナーも工夫されていて、下校時間まで人の絶えない居心地の良い場所でした。ポスター作品を多数写真に撮らせていただいたので、早速わが校の図書委員たちにも刺激を与えてみたいと思います。
(東京学芸大学附属小金井中学校司書 井谷由紀)