ごあいさつ

東京学芸大学附属特別支援学校
校長 藤野 博

「多様性(ダイバーシティ)」ということばが注目されています。多様であることの価値が認められ、重んじられる時代になりました。子どもたちの個性や発達のあり方も多様です。一人ひとりの特性や発達の特徴をしっかり把握して学びのスタイルを知り、その子に合った教育をデザインすること。それが特別支援教育です。

本校は主に知的障害のある子どもたちを対象とした特別支援学校です。幼稚部、小学部、中学部、高等部からなり、幼児期から青年期に至る発達期を通じた一貫性のある教育が個別教育計画に基づいて行われています。また、相談部では地域支援のため、発達障害相談と特別支援教育相談を行っています。子ども達のより良い育ちのために、保護者、地域社会、医療・福祉・労働等の諸機関と連携し、地域社会に貢献する開かれた学校づくりを推進しております。

子ども一人ひとりが自立と社会参加をめざし、個性と能力を活かしながら主体的に行動できるようになることが本校の教育目標です。卒業生と在校生の親睦や余暇の支援を目的とする若竹会も、本校ならでは取り組みといえるでしょう。若竹会では、会員の好みに応じたさまざまな同好会の活動や、卒業生と家族、支援者によって運営されている若竹ミュージカルのような本格的な芸術活動などを行っています。卒業後にも続いていく生涯教育、生涯発達支援の観点を大切にしていることは本校の大きな特徴です。

そして、東京学芸大学の附属校として、特別支援科学講座や特別支援教育・教育臨床サポートセンターに所属する特別支援教育を専門とする多くの大学教員と連携し、研究に基づく教育技術の開発や、教育実践に密着した研究を共同で行っています。その成果は毎年、研究協議会を開催し、広く公開しています。学校は周囲を緑に囲まれた自然豊かな環境の中にあり、農場も擁し、農作業や農作物の収穫などを通じて自然の恵みにふれることができます。

以下に、本校の魅力をまとめます。

  1. 個に応じた一貫性のある教育
  2. 生涯にわたる学習と余暇の支援
  3. 地域社会に対する専門的な貢献
  4. 大学と連携した研究活動の推進
  5. 自然の中での豊かな人間性の涵養

子どもたちの健やかな成長と幸せな生活に向けて、また、大学の附属学校として教育研究の成果を世の中に還元できますよう、本校教職員一同、努力してまいります。ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

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