火のくつと風のサンダル (子どもの文学―青い海シリーズ)
ウルズラ ウェルフェル
童話館出版(1997/08)

チムは、学校の友だちから、でぶ、ちびとからかわれて悲しい気持ちでいました。
もうすぐ7歳の誕生日を迎えるとき、お父さんから誕生日プレゼントには何が欲しいか聞かれ、
チムはこう答えました。
「なんにもいらないよ。ただね、ぼくがチムでなくなりゃいいんだ。」
これを聞いたお父さんが、チムのために考えて贈ったプレゼントは、新しい、赤い、子ども用の靴でした。それは、靴職人であるお父さんの手作り。お母さんからは、リュックサックが贈られました。
そこには、お父さん用のサンダルとリュックサックも添えてありました。

「夏休みになったら、このあたらしいくつをはき、このすばらしいリュックサックをしょって、ふたりで、ひろい世界へでかけることにしよう。」

さあ、いよいよ出発です。
チムとお父さんとの２人旅、一体どんな旅になるのでしょうね。
お父さんと2人だけというのは、なんだか特別なかんじがしませんか？

ところで、チムのお母さんは家でお留守番です。
ですから、チムは手紙でお母さんに旅の様子を知らせました。
みなさんもこの夏休み、旅行先から誰かにお手紙を出すことがあるかもしれませんね。
そんなとき、こんなお手紙を送ってみてはどうでしょうか？