研究のはじまりは小さな大発見!
2011-10-12 11:53 | by 小野寺(主担) |
さまざまな“?”を解決する場でもある学校図書館
ところがその“?”、なかなかの難問であることも・・・
子どもたちってどんなことを不思議に思うのだろう?
自由研究の相談にきた子にはどんなアドバイスができるだろうか?
それを知るヒントとなる本がありました。
『女子中学生の小さな大発見』(新潮文庫)
清 邦彦 編著 新潮社
ある女子中学校の生徒たちは、身の回りの生活の中で
こんなことを不思議に思って、小さな発見をしている。
たとえば・・・
●Nさんはお茶わん一杯のご飯粒を数えました。2964粒ありました。
●Kさんによると、プールで息を吐いてゆくとどんどん沈んでゆくそうです。
●Sさんはエレベーターが上がって行く時ジャンプすると少し浮かぶことを発見しました。
著者の清氏は、静岡にある女子中学校の理科教師。
夏休みの宿題に課している自由研究に戸惑う生徒たちに、清先生は
「・・・ちょっと、試してみた、というくらいの研究でもいいと思います。
なぜだろう、と疑問に思っただけでもいいと思います。・・・
見た、見つけた、気がついたなら、それはもう発見です。・・・」 と指導しているという。
大人が気がつかないような着眼、発想、推論を大いに歓迎し、生徒たちの発見にあえて多くはコメントを加えず、生徒たちの“研究”や考えを
ありのままに紹介。
それらは、たわいない発見、ほんの些細な疑問かもしれない。
けれども、それがいつか大発見につながるかもしれない、理科っておもしろいでしょ
そう生徒たちに話している清先生の声が聞こえてきそうだ。
中学生はもちろん、大人が読んでも意外な驚きと発見があっておもしろい。
(東京学芸大学附属大泉小学校 小野寺愛美)