スポーツと社会を結ぶ

2018-01-04 10:03 | by 岡田(主担) |

以前のプロスポーツは勝負にこだわり、娯楽として楽しむものでした。
今は、スポーツの持つ力や魅力が社会にどのように影響を与えるかを問われる時代になっています。アスリートとして競技を行う選手、運営・指導する立場の人は当然ですが、観客としての意識も学ぶ必要があるのではないでしょうか。


「スタジアムの宙にしあわせの歌が響く街」天野春果 2016 小学館

2017年に劇的なねばりで最終節に逆転優勝を果たしたサッカーJリーグ川崎フロンターレの元プロモーション部長の本です。
「選手に負担をかけすぎているのではないか」
「こんなにもサッカー以外の事をする必要があるのか」等の批判も受けながら

「スポーツでこの国を変えるために」
「クラブを強くするには、地域を元気にしなければいけない」
との信念をもとに、いかにチームを運営をしてきたが書かれています。
サッカーに興味がない生徒にも(ちなみに、本書はサッカーの事はほとん書かれていません)
他者とどのようにプロジェクトを行うかを楽しく学べる本として紹介しています。

川崎フロンターレは「読書のまち•かわさき」として「川崎フロンターレと本を読もう!」事業も2009年からプロジェクトとして行っています。
現役サッカー選手による読み聞かせ、マスコットのフロンタ君の人形劇など、あこがれのサッカー選手が本と市民を結ぶ手助けをしています。




    (東京学芸大学附属高等学校 司書 岡田和美)

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