このライオンほしいなあ

2012-05-17 17:35 | by 小野寺(主担) |

 
 ←いつもカウンターで子どもたちを見守っているこの赤いライオン。
 
 絵本 『ラチとらいおん』
  (マレーク・べロニカぶん・え とくながやすとも やく 福音館書店) 
 に登場し、世界一よわむしだったラチを強い男の子にしてくれた
                                  ライオンです。
 (ここにいるのは、赤いフェルトでできた手作りのお人形)
   
    本を借りるたびに、このライオンをなでて、
         「このライオンほしいなあ・・・」とつぶやいている女の子Hさん(1年生)がいました。
Hさんのクラスでは、すでに『ラチとらいおん』を読み聞かせしていたので、
このライオンがどんなライオンか、Hさんはよく知っています。
 
 
司書 : 「Hさん、このライオンが本当にお気に入りね。
      このライオンくんがそばにいたら、勇気が出るものね。」
 
Hさん: 「うん、ラチみたいにね。わたしはだいじょうぶだよ!
      でもね、ほしいんだよね、このライオン。作れるといいんだけどなあ・・・。」
 
司書 : 「だれか、このライオンくんがいたらいいなって思う人がいるの?」
 
Hさん: 「そう! わたしのおねえちゃん。おたんじょうびに作ってあげたいんだ。」
 
司書 : 「おねえちゃんのおたんじょうびはいつ?」
 
Hさん: 「このあいだだったから、来年!」
 
司書 : 「それなら、まだ時間はたっぷりあるわね。ちょっとむずかしいかもしれないけれど、
      この本に作り方がのっているのよ。がんばってみる?」
      
 
 
← 『いっしょにつくろう
    ―絵本の世界をひろげる手づくりおもちゃ』
        (高田千鶴子他製作 福音館書店)
 
 
 
Hさん: 「うん。やってみる!」
 
      
さて、Hさんは無事にライオンをお姉さんに贈ることができるのでしょうか。
今後も様子を見守り続けようと思います。
 
 
東京学芸大学附属大泉小学校 司書 小野寺愛美)
 
 

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