カーリルでの蔵書検索

2020-06-09 15:44 | by 渡辺(主担) |

 先月のトピックスでご紹介しました、カーリルのCOVID19:学校図書館向け蔵書検索サービス。現在は無償で提供していただけるということもあり、私たち附属学校図書館でもすでに導入をはじめた学校や、検討をすすめている学校があります。
 
 何よりも自宅で学校図書館の蔵書を検索できるので、生徒はもちろんのこと、授業で図書館を活用したい先生方にも大いに役立てていただけるでしょう。しかし、初回に蔵書データをカーリルに送り、検索システムをつくっていただいたあと、蔵書データが更新された場合にはどうなるのかをカーリルさんにお聞きしました。すると、現時点では初回と同様に全蔵書データをお送りすることで、最大週に1回を目安に、データの更新をしてくれるそうです。今後は学校側が任意のタイミングでデータをアップすれば、更新されるようなしくみを開発する予定とのことですので、大いに期待したいですね!

 では、現在附属学校図書館ですでにカーリルの検索システムを導入した学校の取り組みをご紹介します ↓

〇附属世田谷中学校

 附属世田谷中学校では、5月中に、カーリルさんに作っていただいた蔵書検索サイトを6月1日から運用しました。検索サイトは、学校がオンライン授業等のために立ち上げたMicrosoft teams に「図書館の部屋」をつくり、その中に置きました。当分は図書館は開館自粛という本校の方針が決まり、予約してもらった本は終礼時に担任から渡してもらい、返却は昇降口付近に返却ボックスを設置することで対応しています。
 6月1日~6月10日までの10日間で、延べ92名、冊数にして177冊の本が予約され、貸出中の本以外は、生徒のもとに届けることができました。館内で検索するのとは違い、いつでも好きな時に検索できるおかげで、今まで借りられたことのなかった本が何冊も予約されました。図書館をブラウジングして思わぬ本を見つける楽しさと同じように、自宅から検索してお宝発見!ということもあるのでしょう。今後、コロナが収束しても、自宅からの検索サービスは、続けていきたい基本サービスだと実感しました。(司書:村上)

 附属世田谷中学校の他に、現在は附属小金井中学校、附属大泉小学校、附属国際中等教育学校もカーリルさんのサポートによる蔵書検索を検討しています。国際中等では多言語の蔵書が多いので、中国語や韓国語などが文字化けをしないのか気がかりでしたが、この点も「全く心配ない」と心強い言葉をいただきました。また、すでに導入をすすめ、準備段階にある附属竹早小、中学校では、小中学生が一緒の図書館のため、それぞれの検索システムとは別に、小中横断の検索システムも作っていただけたそうです!

 とにかく気になることがあれば、ご連絡をするとカーリルさんからはすぐに返答をいただけます。導入にむけて検討をされている学校図書館関係の方々は、ぜひ一度ご連絡をされてみてはいかがでしょうか。

(東京学芸大学附属国際中等教育学校:司書 渡邊有理子)

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