GAKUMOのひみつ

GAKUMOのひみつ

第17回図書館総合展「図書館キャラクター・グランプリ」入賞

2015-12-16 05:26 | by 村上 |


グラフィックデザイナー
ムラタ エイコ

GAKUMO Bookこんにちは ムラタエイコです。

このたび第17回図書館総合展の「図書館キャラクター・グランプリ」の「見た目で勝負」部門にてGAKUMOが入賞しました。これもひとえにGAKUMOをかわいがってきてくださった関係者の皆様とサイトユーザー皆様のおかげです。この場をお借りして心より感謝申し上げます。

◆ GAKUMO誕生の様子をふりかえって

GAKUMOの誕生は2011年1月。サイト運営担当のの東京学芸大学附属世田谷中学校の司書である村上恭子さんからの依頼でした。「学校図書館活用データベース」をどんどん盛り上げていきたい熱い思いでキャラクターのコンセプトが明確だったため、すぐに制作にとりかかることができました。

GAKUMO Memo
当初「学校図書館活用データベース」のサイトはほとんどをテキストが占めていました。必ずユーザーの印象に残るサイトにするためには、印象的でオリジナルなカラフル愛されキャラにしようと決めました。



キーワードは既にあるので、すぐにいくつか鉛筆のラフスケッチを描きました。色はまだありません。カラフルにするという漠然とした気持ちを持ちながら、人なのか動物なのか はたまた物なのか、種類や形を決めていきました。


GAKUMO Skechネーミングが「ガクモ 」なので「蜘蛛」や「雲」などダジャレにしてしまうのはよくある発想です。ところが雲は、クラウドサービスを連想させるためデータベースである当サイトにはふさわしくないと気がつきました。そこへいくとクモの巣はまさしくネットワークの形状をしています。強く柔軟で無限の可能性を感じさせてくれます。

が、いかんせん人気がありません。見た目がグロテスクだし毒を持っていたり害虫のような扱いを受けることが多いです。図書館に蜘蛛がいれば清掃も大変だし、とネガティブな面が数多くあり正直迷いました。

それでも蜘蛛に決まったのは、何でも100点満点なことばかりじゃつまらないという精神からでしょうか。


実は当初GAKUMOは6本足でした。(8本描いてみたら少し気持ちが悪いなと感じてしまいデザイナーの非常識で6本足で提出しました)最終的にはGAKUMOは関係者の助言により8本になりましたが、その時のエピソードが印象的でした。「6本足のGAKUMOはコンプレックを持ちながらどんなふうに自分らしく生きいくかというストーリーに展開しましょうよ」と司書さんたちが提案をしてくださいました。蜘蛛のGAKUMOのストーリーが始まる予感を感じた瞬間です。非常識で恥ずかしい思いしかなかった私ですが、司書さんたちの柔らか頭にはいつも勇気をいただきます。  

6本足のGAKUMO プチアニメ「First GAKUMO」2011年1月
GAKUMO Goods
そんなこんなでマイナス面が多いと思われた蜘蛛のGAKUMOですが、100点満点なことばかりじゃつまらない精神」に支えられて自由にブラッシュアップされていき、色を入れてからは蜘蛛を気持ち悪いとは言わせないという自信さえでてきました。親しみやすさを表現するために水彩用の紙の質感を利用してクレヨンタッチのカラフルな線を元気よく入れました。よく動きそうな目で興味心いっぱいの様子を表現しました。

蜘蛛の糸をたらして神出鬼没。蜘蛛というキャラクターが持つ可能性に改めて感心しながら制作は楽しく進みGAKUMOは誕生したのでした。



「学校図書館活用データベース」のキャラクターとしてトップページに登場して以来、栞やクリアファイル、ブックトラックなどオリジナルグッズが誕生しています。

これからも司書さんたちを始めたくさんのユーザー様に愛されて、様々なオリジナルグッズが生まれるとうれしいです。私もさらにGAKUMOのバックグラウンドを広げて仲間も増やしていきたいと構想中です。

最後までお読みいただきありがとうございました。これからも GAKUMO をよろしくお願いいたします。


2015年12月



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