“よーく見てごらん―見える?見えない?”
2010-11-26 15:05 | by 小野寺(主担) |
4年生の図書の時間。
普段は、ストーリーテリングや読み聞かせをしていますが、 この日は少し趣向を変えて、本の紹介(ささやかなブックトーク?)をしました。
“よーく見てごらん―見える?見えない?”
「みなさんの目にはどんな風に見えますか?」
『視覚ミステリーえほん』 ウォルター・ウィック写真と文 林田康一訳 あすなろ書房
「まずは、これをよーく見てみましょう。ここにある動物が隠れています。わかりますか?」
→画面に広がっているのは、パズルのようにくりぬいた木のかけら。その中に、ある動物が隠れているというページを紹介。
「いくら目を凝らしても、動物の姿は見えませんね。では、ページを上下逆さまにしてみますよ・・・
あら、ふしぎ、鹿の姿が浮き出てきました!」
→この他にも、1階から入ったはずが、たどりついたところは2階だった!というふしぎな建物や、
門柱の下を見ると丸い柱が3本なのに、上を見ると四角い柱が2本!?というふしぎな門などのページも紹介。
「見方を変えると、見えてくるもの、ちがって見えるものがあるんですね。この本は、錯覚のふしぎが伝わるおもしろい本です。
最後のページには、ふしぎの種明かしも載っていますから、おもしろそうと思った人はあとでゆっくり読んでみてください。」
「生き物の中には、自然のなかでじょうずに身を隠すものがいるようです。」
『自然のかくし絵 ―昆虫の保護色と擬態』 矢島稔著 偕成社
「この枯れ枝の先にある昆虫がいるのですが、見えますか?」
→次のページをめくり、拡大写真を見せる。
ホソミオツネントンボという、枯れ枝のように茶色く細いトンボが羽をとじて、止まっている姿が多く映し出されている。
「では、ここに隠れている昆虫は見つけられますか?」
→河原の石の上で、同じ色のバッタがじっとしている姿や、まるで落ち葉のようなコノハチョウなど、いくつか紹介する。
「私たちもよーく見ないとその姿がわからないこうした昆虫たち。彼らは何のために、こうして隠れているのでしょうか?
この本を読むと、小さな昆虫たちの生きる知恵をのぞいてみることができます。」
★今回は、2冊だけのささやかな本の紹介でしたが、子どもたちは興味を持って聞いてました。
とくに男の子たちが、私の声かけによく反応していました。2冊とも借られていき、その後もクラスで流行中です!
(2010年11月26日 東京学芸大学附属大泉小学校 小野寺愛美)