これって、便利!?
2016-06-19 23:37 | by 小野寺(主担) |
図書の時間に読み聞かせした際、関連した本を数冊付け加えて紹介することがあります。
今回は、4年生におこなったミニブックトークをご紹介します。
“これって便利 !?”
わたしたちのくらしの中には、機械の力で自動的にしてくれる便利なものがたくさんありますよね。たとえば、洗濯機。汚れたものを洗濯機の中へ入れて、スイッチを押すだけで、あとは自動的にきれいに洗って、乾燥までしてくれるものもあります。
では、もし家全体が電気仕掛けだとしたら、どんなくらしになるでしょう。
『ものぐさトミー』 ペーン・デュボア文・絵 松岡享子訳 岩波書店
※全文読み聞かせ
着替えからお風呂、歯みがき、食事まですべて自動装置がしてくれるなんて、便利な生活ですね。でも、停電になったら大変! みなさんは、トミー・ナマケンボのような生活をしてみたいですか?
トミー・ナマケンボのほかにも電気仕掛けのものに囲まれた人たちがいるので紹介します。
『ロボママ』 エミリー・スミス作 もりうちすみこ訳 文研出版
次に紹介する本に登場するジェイムズの家には、“ロボママ”がいます。“ロボママ”というのは、母さんの代わりに家事やジェイムズのお世話をしてくれるロボットのママのこと。本当の母さんもいるけれど、母さんは大きな会社でロボットの研究をしていて、毎日大忙し。頭はとってもいいけれど、ご飯を作ったり、洗濯をしたりするのは大の苦手。学校への連絡もしょっちゅう忘れてしまうし、母さんの度重なる失敗に、ついにぼくは怒り大爆発! というわけで、母さんが自分で発明したのがロボママ。
ロボママとの生活は、はじめのうちは快適だったけれど、だんだんおかしな感じがしてきたジェイムズ。みなさんも、ロボママとの生活を体験してみませんか?
『ゆかいなホーマーくん』 ロバート・マックロスキー作 石井桃子訳 岩波書店
便利な機械というのは、私たち人間には魅力的に見えるものなのですね。この本に登場するホーマーくんのおじさん、ユリシスおじさんも新しいものに目がありません。おじさんがやっている町で人気の食堂には、自動パン焼き機、自動コーヒーわかし機、自動皿洗い機、そして自動ドーナツ製造機が備え付けてあります。
ある日、おじさんから店の留守番を頼まれたホーマーくん。その間にやって来たお客さんからドーナツの注文が入りました。ホーマーくんはまだドーナツ自動製造機を使ったことがありませんでしたが、ドーナツの一番おいしい分量のまぜかたを知っているご婦人にも手伝ってもらって、お客さんたちにドーナツを出してあげることができました。ところが、大変! ドーナツ製造機が止まらなくなってしまったのです。次々にドーナツは機械から出てきて、店中ドーナツだらけに。しかも、あのドーナツの種をいっしょに作ってくれたご婦人が店に戻ってきて、ダイヤの腕輪を失くしたというのです。
さあ、いつまでも止まらずに出てくるドーナツの山はいったいどうしたらよいのでしょうか? そして、ご婦人の大事なダイヤの腕輪は無事に見つかるのでしょうか? 話の行方が気になる人は、ぜひ読んでみてください。この本には、この「ドーナツ」という話のほかにも、ホーマーくんが大活躍するゆかいな話が5話載っていますので、ぜひいっしょに読んでみてください。
電気仕掛けのくらしというのは、「これって便利そう!」と思うこともあれば、「本当に便利!?」ということもあるのかもしれません。みなさんも、便利そうな電気仕掛けのくらしを本の世界の住人たちちと体験してみてください。