ふんわりレファレンス
2025-10-07 14:46 | by 宮崎 |
レファレンスには、ずばり探している本や答えがある場合とそうでない場合がありますね。探している方もあいまいだけれども、何かヒントが欲しい、そんなときに来るのがふんわりレファレンスです。
最近一番ふんわりしていたレファレンスは、「子どもたちが出会って、さいごにみんなで遊んでハッピーエンド、みたいな本ありませんか?」というものでした。いろいろありそうだけれど、これだけでは本が出しにくい、ともう少し聞いてみると、「未来」をテーマにプロジェクトを進めていたクラスで、これまでに未来のことをいろいろ調べてきたけれども、劇仕立てで発表するのに、大団円の場面を考えているところだ、ということでした。どうやらタイムトラベルで未来に行った子どもたちが、未来の子どもたちと仲良くなるという展開のようです。
本校では、各クラスが何かしらのテーマを持ってプロジェクト活動を進めているのですが、このプロジェクトの進行に応じて様々な資料を求められます。
このクラスでも春すぎから「未来」をテーマにするということが決まり、これまでもそのための資料を提供していました。図書館には過去の本はたくさんあるけれども、未来についての本というのはあまりありません。何冊かは、未来の予測をしたような本もあるので用意しました。
『るるぶマンガとクイズで楽しく学ぶ 未来のくらし』
(本田 隆行∥監修 JTBパブリッシング 2022)
ロボットやAIなどのテクノロジー関係や、宇宙開発関係の本などもさまざま用意し、また物語も参考になるのではと、古典的な近未来SFのブックトークもしてみました。
そんな流れがあっての上記のレファレンスでした。少し時間をもらって書架をめぐり、用意したのが、『たかこ』(清水 真裕/文 童心社 2011)、『さかなくん』(しおたに まみこ/著 偕成社 2022)、『だるまちゃんとかみなりちゃん』(加古里子/著 福音館書店 1968)の絵本でした。
未来の子どもと出会うズバリの本ではないけれども、少し違う世界の子どもが出会って、お互いの違いを知り、仲よくなるという多文化理解のようなテーマの本であればいいのかなと思ったのです。
また、世界の遊びの図鑑や、世界のじゃんけんの違いがわかる『じゃんけん学』(稲葉 茂勝/著 今人舎 2015)も付けました。
これらがどの程度役にたつかは、まだわかりません。もっといい本があったのでは、という思いもぬぐえませんが、竹早祭での劇の発表を楽しみに待ちたいと思います。
(東京学芸大学附属竹早小学校 司書 宮崎伊豆美)