東北スタディーツアー 震災を知る•学ぶ

2016-12-01 16:12 | by 岡田(主担) |

震災の翌年、2012年から本校は毎年連続して東北スタディツアーを実施しています。
当初は「震災にあった東北に行き、高校生として自分なりに理解したい」との気持ちでした。
2014年からは「防潮堤建設と合意形成」とのテーマを設定しての訪問となりました。

今年は東松島、気仙沼小泉を周り、防潮堤建設について合意形成がなされた気仙沼大谷を訪問し、現地の方のお話を聞いて参りました。

合意形成は様々な思いが交錯する難しい問題です。
今後の東北の復興について本質を捉えようと参加した生徒からの図書館でのレファレンスを紹介します。

SSH(インテリジェント•カフェにて)
先輩から後輩へと経験と学習は引き継がれていきます。




「被災者支援のくらしづくり•まちづくり」岩船昌起 2016 古今書院
被災地の成り立ち、被災者個人の生き方を考慮した「地元の感覚」を
復興の視点に入れる具体例を示唆します。



「想定外」を想定せよ! 畑村洋太郎 2011 NHK出版
生徒達は「防潮堤建設と合意形成」をテーマに東北に訪問しました。
安全な防潮堤とは何か。そもそも安全の根拠はどこに見出すのか。
テーマを設けた事により具体的な疑問や解決へのプロセスをたどります。


「江戸•東京地形学散歩」 災害史と防災の視点から 松田磐余 2008 之潮
江戸•東京を地形から読み解き、防災対策、都市づくりを紹介しています。
災害の跡を検証し、安全とはなにかを考察します。見慣れた東京への意識が変わりま
す。


「遺体」石井光太 2011 新潮社
津波で亡くなった方を生き残った地域の方がお世話をする。
釜石は、同じ市内に暮らす地元の方が、ご遺体の発見、安置所の管理を行いました。
東北から見た「震災•津波」を問い直します。



        (東京学芸大学附属高等学校図書館司書 岡田和美)

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