海外の差別政策

2018-04-12 12:03 | by 渡辺(主担) |

  先日、高校2年のA君が、「差別などに対しておこなわれている海外での政策や対策が書かれている資料はありますか?」というレファレンスでやってきました。
聞き取りをすると、「差別」を課題研究のテーマにしており、海外の事例であればどこでも良い、急ぎ必要なので館内にある資料で大丈夫、とのことでした。早速、人権の資料がある3類の書架へ。
 

司書「差別を研究するのであれば、『娘に語る人種差別』(タハール・ベン・ジェルーン 青土社 2007)には、差別とは何か?異なるってどういうことか?という概念からわかりやすく説明していますよ?」
と紹介をしました。

 

Aくん「こんな風に噛み砕いた本があったんですね!でも、最初の段階ですでに調べ済みなので、今は間に合っています」

司書「海外の事例というのであれば、アメリカ黒人の公民権運動のように、歴史的な事例でもいいのですか?」

Aくん「それも参考にはなるんですが、できれば現代の事例がほしいです」

司書「では特に地域の限定もなくていいのであれば、この『アジアの人権ガバナンス』(勝間靖編著 勁草書房 2011)はどうでしょう。アジアとなっていますが、国際的なグローバル人権規範の一覧も掲載されているし、アジア地域での人種、民族差別による対応の事例がさまざま掲載されていますよ」

Aくん「本当だ!この本を借りることにします!」

司書「ちなみに日本の事例が掲載されている『レイシズム・ヘイト・スピーチと闘う-2014年人種差別撤廃委員会の日本審査とNGOの取り組み-』(反差別国際運動日本委員会編集発行)という本もありますので、必要なときはどうぞ」

とおまけの資料も紹介をしました。

(東京学芸大学附属国際中等教育学校:渡邊有理子)


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