頼りにしています、区立図書館
2020-03-10 11:11 | by 富澤(主担) |
5年生の国語の先生から、「谷川俊太郎を取り上げたいので、詩集や絵本、エッセイなどを、バラエティをもたせて用意してほしい」との依頼があり、練馬区立図書館の団体貸し出しを利用することになりました。しかし、学校図書館の所蔵だけでも、翻訳作品を含めれば64冊もあり、区立図書館の蔵書はその比ではありません。先生とも相談し、苦肉の策で、以下の5つの基準で74冊を選びました。
▲取り寄せたもののほんの一部
◯翻訳作品は除く。
◯絵本を中心にする。
◯絵本は、区内に5冊以上所蔵があり、必要があれば複数冊用意できそうなもの。
◯エッセイは、単著であること。
◯詩集は、アンソロジーではなく、絵本になっているものや、学校図書館所蔵のものとの重複が少なそうなもの。
授業で見せたときの反応は、「その圧倒的な量とバラエティに驚いていた」とのことでした。
さて、選書の過程で・・・
講談社青い鳥文庫の一冊として『谷川俊太郎詩集 たったいま』という新しい詩集が、昨年12月に発売されていたことがわかりました。
(谷川俊太郎 詩 / 広瀬弦 絵)
講談社、2019年
小学生のお小遣い程度で買える値段、持ち運びにも良い大きさ、初出情報もきちんとあり、掲載されている詩も、有名なものから書きおろしまでと幅広く、入門として悪くなさそうだったので、蔵書に加えることにしました。「買うとしたら何が良いでしょう?」と子どもから質問があったそうなので、「最近こんなものが出たようですよ」と、先生にお渡ししました。
それにしても、このような依頼に応えるには、やはり区立図書館との連携が不可欠です。練馬区で本校への団体貸し出しを担当してくれている石神井図書館が、この4月から指定管理者制度へと移行することになり、その影響がどのような形で出てくるのか、今までのサービスがとても良かっただけに、気になるところです。いつもサービスを利用するばかりで、何もできず手をこまねいていたことへの自戒の念を忘れることなく、注視していきたいと思います。
(東京学芸大学附属大泉小学校 司書 富澤佳恵子)