英語授業で読み聞かせ
2022-12-01 14:56 | by 岡田(主担) |
翻訳の仕事につきたいと図書館に通ってくる生徒がいました。読む本も英米文学が中心です。図書館へのリクエストもなかなかおもしろい本を指定してきます。ある日「英語の絵本を翻訳したい」とカウンターにやってきました。話を聞くとコンクールがあるとの事でした。その時に初めて神戸女学院大学主催の絵本翻訳コンクールがあることを知りました。今年度の第十三回神戸女学院大学絵本翻訳コンクールにおいて、本校の生徒が以下の賞をいただきました。
STORY
優良賞「せかいいち ながい あさごはん」船橋 美玖さん(1B)・中村 友奏さん(1D)・飯田 珠羽さん(1G)
優良賞「あさごはん なぁに?」宮丸 彩葉さん(1E)
課題絵本
Source Text
“The Longest Breakfast”
文/Jenny Bornholdt・絵/Sarah Wilkins(ニュージーランド)
対象年齢3〜5歳
STORY
そろそろ朝ご飯の支度......って、みんなぞろぞろ起きてきちゃった!
リクエストは......てんでバラバラ。さて、今朝のメニューはどうしよう?
英語の教科では、絵本を使っての読み聞かせの授業を積極的に行なっています。
今回の受賞も絵本を活用しての言語学習が普段から行われていた事が大きいと思っています。
教員からのリクエスト絵本は『はらぺこあおむし』『スイミー』『どろんこハリー』でした。多数の絵本を集めるのは大変ですが、各附属校、大学図書館の協力を得て毎回、迅速に収集するようにしています。学習の目的は1.コミュニケーション能力を養う2.多様な文化を理解するです。これらの絵本は英語以外にも中国語、韓国語、ドイツ語、フランス語など様々な言語で書かれています。みんなの前で中国語で絵本の読み聞かせを行う生徒もおり、豊かな言語活動へとつながりました。日常的に絵本を授業で使う事は高校生にとっても楽しく有意義な授業になります。以前英語の教員から「高校図書館に絵本がなぜあるのか理解できない」と言われた時から隔世の感がありますが、英語の授業目的の変化や生徒の要望にもついていける図書館でありたいと思っています。
「なんでこんなにたくさん同じ絵本があるんですか!!」と子供の頃に読んだ絵本を見つけて、生徒のテンションもあがる館内展示の一つです。
「はらぺこあおむしは日本の絵本じゃないの・・!?」男子生徒が館内展示を見てつぶやいていました。そのぐらい高校生にも親しまれている絵本の一つです。
(東京学芸大学附属高等学校 司書 岡田和美)