たね いっぱい!

2013-06-14 17:35 | by 中山(主担) |

 
 甲斐信枝 『たねがとぶ』 福音館書店 1993年

   「おさえてごらん。ぱち ぱち ぱち
    さわってごらん。 ぴょん ぴょん ぴょん
    おしてごらん。 ぴん ぴん ぴん
    …
    ゆらしてごらん。 ぱら ぱら ぱら …」

   言葉のリズムにのって、
   科学的な植物の種の絵が かわいらしく見えてくるから不思議です。



   実は この本は <たね>特集 第3弾の読み聞かせです。

 国語で「すみれとあり」の説明文を学習する本校の小学2年生には
4回連続で、<たね>を特集して、読み聞かせをしました。
      1回目 甲斐信枝 『たんぽぽ』 金の星社 1984年
      2回目 平山和子 北村四郎  『たんぽぽ』 福音館書店 1976年

       かたや 擬人法を使って抒情的に、タンポポの生態を表し、 
       かたや 科学的な問いかけとその答えを明快に表ており、
       〈読み比べ〉をします。
       同じことを言うのに、ずいぶん違った表し方をしています。 
       一方にしか出ていない情報もありますね。

      先に紹介した
      3回目の『たねがとぶ』の作者が、甲斐信枝さんだというと、
       「あ、『たんぽぽ』の人だ!」 と、気づく子もいます。
      著者を読みあげることも多いものですから。

      3回目はもう1冊読みました。
       ダイアナ・アストン文 シルビア・ロング絵 千葉茂樹訳 『たねのはなし かしこくておしゃれでふしぎな、ちいさないのち』 ほるぷ出版 2008年
      
       ふくをきかざる たね (被子植物) と はだかのたね(裸子植物)
       オオミヤシは最大のものは25キログラム と聞くと 
       みんなの体重と同じくらい…
       遺跡で千年眠っていても、まいたら4週間後に芽を出した…

       ビッグな絵に簡潔な言葉で、
       ぴしっと伝わってくる心地よさがあります。

      4回目 たかどのほうこ作 太田大八絵 『みどりのたね』 福音館書店 1988年

       知識の絵本が続いたので、幼年童話を読みました。
      ちょっとふしぎな えんどうまめ になった結末に 、
      こどもたちは 「やっぱり、 ほらね!」と 満足顔でした。

       ちょうど、ミニトマトやジャガイモを育てているところだったので
      水をやらない まあちゃん のようでは 困りますね と、 担任の先生方 ひとこと ありました。

       <たね>特集、もう1冊、続けようかしら…。

                                     (東京学芸大学附属小金井小学校司書 中山美由紀)


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