雪が降ると・・・

2015-02-17 21:54 | by 井谷(主担) |

2年生3クラスに、2週連続で雪の本を読み聞かせしました。
まず1週目のはじめには、1年生の時生活科でやったという
『ふゆめがっしょうだん』(冨成 忠夫写真・長 新太著  福音館書店)をワンフレーズずつ追いかけ読み。
「ワッハッハッハ」と元気よくみんなで声を出した後で、
「これは冬の木の芽ね。動物たちは冬はどうしているのかな?」
「冬ごもり・・・」
「動物園の動物たちは・・・」と言って読み聞かせたのは、
雪の上のなぞのあしあと (かがくのとも傑作集 どきどきしぜん)
あべ 弘士
福音館書店(1997/02/15)
値段:¥ 972

      




これは、旭山動物園が冬には閉めていた頃のお話です。
「旭山動物園って知ってる?」(各クラス5~6人は行ったことがある。)
「どこにあるかな?」
「北海道」
「そう、寒いところだね」
『あらしのよるに』の絵を描いたあべ弘士さんが、そこで飼育員をしていた時のおはなしです。

読み聞かせの途中、〈ヨタカ〉は鳥でとか、〈ひょうてんか〉というのは・・・と説明を入れます。
外の見回りで見たことのないあしあとを見つけて、
〈まず、あしあとずかんでしらべよう〉のところでは、
どうぶつのあしがたずかん (絵本図鑑シリーズ)
加藤 由子
岩崎書店(1989/03)
値段:¥ 1,512

          



を見せました。

「何だろう?何が出てくるんだろう?」と見ていると、正体が【アザラシ】とわかって、
みんな「えっ」「あ~」「そうか~」と楽しく反応。
〈でもおまえたち、どうやってプールのさくをぬけだしたんだ?〉のページで
「どうやってだと思う?」と聞くと、
「おりをやぶった」
「係の人が鍵を閉めるのを忘れた」
「外から誰かが壊した」という中で、
「雪がたくさん積もって・・・」と正解もでていました。
「最初にヒントがあったね」と、もう一度はじめのP2~P3
〈それにしても、ことしのゆきのおおいこと!きのうまたおおゆきがふった〉を読んで、
みな「そうか」と納得していました。

翌週は、はじめにこの本を読みました。

キンダーブックしぜん 平成26年1月号 ゆき
岩槻 秀明
フレーベル館



このシリーズは、写真・絵が大きくはっきりしていて、簡潔な言葉の中に発見・驚きがあるので、
読み聞かせの導入によく使います。
表紙は、雪の上に何やら動物のあしあと。
〈結晶〉のところでは『きらきら』(谷川 俊太郎文  アリス館)
〈積もってできたおもしろい形〉のところでは『おかしなゆき ふしぎなこおり』(片平 孝写真文  ポプラ社)
〈雪の中の生き物〉のところでは『ゆきのうえ ゆきのした』(ケイト・メスナー文  福音館書店)も紹介。
表紙の雪の上のあしあとは・・・裏表紙を見せると【きつね】でした。

「このあいだの雪の上のなぞのあしあとは?」
「はらあと」「アザラシの」
「そうだったね。今日は誰のあしあとかというと・・・」とこの本を読み聞かせ。
ほしをさがしに (「創作絵本グランプリ」シリーズ)
しもかわら ゆみ
講談社(2014/10/03)
値段:¥ 1,620

雪の上の見たこともないあしあと。
きっと、ゆうべの流れ星のあしあとだと、「もぐらくんに会いたい」願いを叶えてもらおうと、
ねずみはその後をたどっていきます。
途中で出会ったりす、うさぎ、たぬき、きつね、おおかみ、くま、いのししと一緒に。
動物たちが、毛の質感までもリアルに、しかも表情豊かに描かれていて、
みんなが首をかしげているところでは「かわいい」と声が上がっていました。
ことばも絵とあっていて、読み聞かせにぴったりの絵本です。
あしあとは、実は【もぐらくん】
流れ星を見つけたから、ねずみくんに見せたくてあちこち探していたときのあなでした。
最後の、もぐらくんが流れ星にお願いしたことばは、
ページを繰る前にみんなぴったり言い当てました。

       (東京学芸大学附属小金井小学校司書  酒井 由美子)





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