むずかしい絵本?

2016-01-12 15:54 | by 吉岡(主担) |

 毎週の図書の時間に、2年生には絵本の読み聞かせをしています。
今回選んだ絵本は、むずかしいかな?と思いながらもトライしてみたくなったモノです。

 読みきかせを聞いたあと、『どくしょノート』を書きます。みんなはどんなことを書いたかな?やっぱりむずかしかったかな と思いながら『どくしょノート』を見ました。

あれ?よく分かっていなかったのかな?
うんうん。たどたどしいけど、よくりかいしたなあ。



『やくそく』
ニコラ・デイビス(著)
ローラ・カーリン(絵)
BL出版


すさんだ町に暮らすわたしは、人の物を盗んで生活をしていた。ある日、おばあさんが大切そうにバッグを抱えてやってきた。思わずその鞄をぬすもうとして引っ張った。おばあさんは、じゃあこれはおまえにやるよ。だけど約束をしてくれ。この中のものを、ちゃんと植えるってことを。
バッグの中からはたくさんのドングリがでてきた。
わたしは、それをあっちこっちにまいた。

絵が何となくくらい絵です。
2年生の反応はそれぞれでしたが、

「あのおばあさんがくれたどんぐりは、ぼくもほしいと思いました。なぜかというと、どんぐりを土にうめたら、わるい国からいい国になったから、日本ももっといい国にしたいからです。」

「しょくぶつは、みんなの気もちをやさしくするなーと、思いました。ぼくもやくそくをまもって、いいせかいにしたいです。」

「あんな小さなみが、やくそくをつないで、人びとのえがおになるなんて、すごいと思いました。ぼくも、これから小さなみでも大切にしようとおもいました。」

「やくそくをまもることで、いろいらしたりしている人も、すべての人をえ顔にできる。だから・・・やくそくはとても大じ。」

「この本を読んで、知ったことは、やくそくってつながっていくことがわかりました。だから、やくそくをもっと大切にしたいです」

「おもしろかったところは、どんぐりをうめているところです。なぜかというと、町が色どりになっていたからです。」

「どんぐりを植えるだけで、みんな心がおどってるように見えました。みんなの国が明るくなった気がします。」

このように、図書の時間に聞いた話をその後5分ほどで書いています。

一見くらい絵の表紙ですし、題名も「ハッ」とするようなものではないので、子どもたちは自ら手に取ることはないでしょう。
この読みきかせの後、こうして思いをどくしょノートに書いたので、それぞれの思いが伝わってきました。

  

                                      東京学芸大学附属世田谷小学校  吉岡裕子

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