様々な鬼の顔
2016-03-29 14:54 | by 中山(主担) |
もうすぐ節分がやってくる1月下旬。
3歳児学年の子どもたちにとって、あまり馴染みのない節分や鬼に触れられるように絵本を読みました。中には鬼に対して怖いイメージをもっている子どももいるので、人間が過ごしている生活の中に優しい鬼がいる話を選びました。
『おにはうち!』中川ひろたか作、村上康成 絵 童心社2000年
『おにはうち!』は、子どもたちのところにやってきた「におくん」が園長先生を助け、園長先生は「におくん」が鬼だと気付いて「いいおには、うちー!」とまめまきをします。子どもたちは園長先生の言葉に不思議そうにしつつ、豆まきの後また「におくん」と一緒に遊び始めるというお話です。
読み聞かせをしたとき、子どもたちは、豆まきの場面で「おには、そとだよね」と言いながら、「いい鬼もいるのかな」と言ったり、絵本の子どもたちと同じように不思議そうにしていたりしました。
『せつぶんのひのおにいっか』青山友美 講談社 2012年
『せつぶんのひのおにいっか』は
人間には見えない鬼の家族が普段は人間の家で、きままに暮らしていて、節分の日に向けて家を空ける準備をします。鬼がいなくなった家には福の神がやってくるというお話です。
ユーモラスな鬼の表情が特徴的な絵本です。
読み聞かせをしたときには、子どもたちは鬼が人間と同じように歯を磨いたり、髪の毛をセットしたりする場面では声を出して笑っていました。「自分の家や外に鬼がいる」とお母さんに言われたことを思い出している子どももいました。
読み聞かせがきっかけとなり、鬼にも様々な表情があることを子どもたちは感じたようでした。そこで鬼作りができる材料を用意すると「絵本の鬼みたいにしたい!」と自分で切った黒い眉毛のパーツを緑に塗る男児もいました。「太い眉毛にしよう」「水色と赤の目にしたい」「まつ毛のあるかわいい鬼にする」と、子どもたちがそれぞれに考えた表情の鬼ができあがりました。
(学芸附属幼稚園小金井園舎 宇賀神彩)