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令和7年度がスタートしました。今年度より学校著作権ナビゲーターとして活躍中の原口直先生に、著作権アドバイザーになっていただきました。7月末には、「生成AIと著作権」をテーマに研修を企画中です。

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 I Dig Eduに動画コンテンツ「学校図書館を活用した教科連携事例 東京学芸大学附属国際中等教育学校の実践から」を掲載しました。

「ここは図書館だよ。なんでおしゃべりしないの?」(8月21日のオンラインイベント 筑波大学教授 吉田右子氏と前みんなの森メディアコスモス総合プロデューサー 吉成信夫氏との対談です。必見!)

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「読書・情報リテラシー」は 学習発表会 2年生生活科で「NDCのうた」です。

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コンテンツ詳細

管理番号A0287
校種中学校
教科・領域等社会
単元ピクトグラムで多文化共生を考えよう-マジョリティの立場とマイノリティの立場の往還-
対象学年中2
活用・支援の種類授業構想・資料提供・ブックリスト・利用指導・レファレンス
図書館とのかかわり
(レファレンスを含む)
社会科と英語科による教科横断型カリキュラム「ピクトグラムで多文化共生を考えよう」を考えているので、図書館としても支援してほしい。
授業のねらい・協働に
あたっての確認事項
日本で生活する外国籍の子ども達の助けとなるようなピクトグラムを考え、それを英語でプレゼンし、最終的には自分にとっての多文化共生とは何かを考えさせたい。司書には、課題のヒントとなる資料の提供と、図書館での資料の探し方・情報の使い方などをレクチャーしてほしい。


提示資料様々な資料を準備したが、そのなかでも特徴的だった本。
『となりの席は外国人』あらた真琴著 ぶんか社 2012         1クラスに最低5人は外国籍の子どもがいたという公立小学校で、実際にあった出来事をちょっぴりデフォルメした4コマ漫画。そもそも、日本で学ぶ外国籍の子ども…が思い浮かばないという生徒にお薦め。
『私も「異動する子どもだった;異なる言語の間で育った子どもたちのライフヒストリー』 川上郁雄編著 くろしお出版 2010         国際結婚や就労・留学などで異動する親の子どもとして生まれてきた著名人に、どんな子ども時代をおくったかをインタビューした本。異動が母語を獲得する以前と以後では大きく違うことが伺える。
『世界のサインとマーク』村越愛策監修 世界文化社 2002 ピクトグラムの第一人者による監修。ピクトグラムの歴史はもちろん、様々な角度からピクトグラムを語る本。世界との比較も面白い。
参考資料(含HP)
参考資料リンクhttp://www.u-gakugei.ac.jp/~schoolib/htdocs/index.php?action=pages_view_main&block_id=115&active_action=journal_view_main_detail&post_id=663#_115
ブックリスト「多文化共生」関連ブックリスト.xlsx


キーワード1多文化共生
キーワード2ピクトグラム
キーワード3英語
授業計画・指導案等「ピクトグラムで多文化共生を考えよう」.pdf
児童・生徒の作品
授業者津山直樹(社会科)  森美穂(英語科)
授業者コメント グローバル化の進展に伴い、日本国内にも「内なる国際化」の波が押し寄せる中でオールドカマーやニューカマーのような在日外国人との共生が新たな課題となっている。このような現代的課題を地理的分野の「日本の人口」で扱い、日本国内のマジョリティとマイノリティの関係性について考えることが目標であった。「あなたにとっての多文化共生とは何か」という「問い」を社会科教員・英語科教員・司書が共有して授業を展開できたことは意義深かった。社会科において日本語がわからないマイノリティを支援するためにピクトグラムを作成した。それを受けて英語科では、自分たちの考えたピクトグラムを英語で表現する活動をおこなった。この活動により思考する言語と表現する言語が違うマイノリティの立場に立つことを可能にした。また、学校図書館に外国人児童生徒関連の資料、言語に関する資料、サインやマークに関する資料の三つのテーマの資料を準備してもらい、学校図書館での調べ学習が、社会科と英語科の学びを架橋・往還できるように工夫した。マジョリティとマイノリティの両方の立場を経験した生徒たちは、「多文化共生は容易になされるものではない」と気づくとともにマイノリティである外国人に対しての見方が変わったということを省察していた。このように教科を横断して現代的課題に対応していくことの大切さを実感した。また、それをつなぐ役割を果たすのが、学校図書館であるという新たな可能性を感じさせる実践となった。また、社会科におけるピクトグラムづくりや英語科における英語のスキットについてルーブリックという評価基準表を単元の初めに生徒に提示したことで、単元の目標やコラボレーションの意義を生徒と教員・司書が共有できたことも大きかった。実際にパフォーマンス課題に取り組む手順や評価の仕方を明示したことにより、評価が難しいとされる生徒の思考プロセスを評価することの重要性を再認識できた(アクティビティをするだけにとどまらない配慮ができる)。
司書・司書教諭コメント日本に住む外国人の子どもたちの様子がわかる資料や・ユニバーサルデザイン・ピクトグラムの資料を中心に準備した。また、外国籍の子どもが占める割合の推移グラフや、自治体が出している外国籍の子どもたちの教育に関する冊子なども用意した。 単元の最初の時間は図書館で行った。前半は先生が課題についての説明をし、後半には司書が、用意した資料を分類に沿って紹介をし、インターネットも含めた情報活用の際に気をつけることについて話をした。資料はこの課題の提出期限まで丸テーブルに展示し、貸し出しやコピーもOKとした。授業計画の段階から関わり、7時間目の英語と8時間目の社会科の授業を見学させてもらったことで、授業の全体像が司書にもよく見えた。 授業終了後に、社会科教員・英語科教員と司書による3者の振り返りをする時間をもてたことが、とても有意義だった。教科横断型のカリキュラムは、両者のすり合わせは確かに難しいが、やる意義は大いに見いだせ、図書館として関わることができる部分が多いと感じた。
情報提供校東京学芸大学附属世田谷中学校
事例作成日事例作成2017年8月 /授業実践 2017年1月  日
事例作成者氏名村上恭子(学校司書)
記入者:村上

カウンタ

3106543 : 2010年9月14日より