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学校図書館は新たな授業づくりを応援します。今月の学校図書館へ

お知らせ

I Dig Eduを窓口にした以下の講座は終了しました。2025年9月6日(土) オンライン講座 「小学校の読書教育の現状と課題」 近日中に「司書のまなび」に報告を掲載予定です。

I Dig Eduに動画コンテンツ「学校図書館を活用した教科連携事例 東京学芸大学附属国際中等教育学校の実践から」を掲載しました。

「ここは図書館だよ。なんでおしゃべりしないの?」(2024年8月21日のオンラインイベント 筑波大学教授 吉田右子氏と前みんなの森メディアコスモス総合プロデューサー 吉成信夫氏との対談です。必見!)

過去の文科省事業報告会は、司書の学び から視聴申し込みができます。

また、当サイトが応援している、「10代がえらぶ海外文学大賞」は、いよいよ10代の皆さんによる投票期間となりました。トピックスでも紹介しています。

新着案内

「今月の学校図書館」は東京学芸大学附属竹早中学校です。

「授業と学校図書館」は、「6年生が運営します!」公共図書館が小学校の探究授業に協力したら…です。

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コンテンツ詳細

管理番号A0151
校種高校
教科・領域等総合
単元2学年のためのサーティーワンブック作戦
対象学年高2
活用・支援の種類資料に関する情報提供・ブックリストチェック・レポート用紙チェック
図書館とのかかわり
(レファレンスを含む)
新書初心者である生徒たちにふさわしいレーベルや、本の紹介を司書からしてほしい。
授業のねらい・協働に
あたっての確認事項
 2学年の2学期に外部講師による小論文ガイダンスを行い、新書を読むように勧められたが、進んで読む生徒はなかなかいない。そこで1人一冊買わせて、レポートを書かせてしまうことにした。購入する本については、各分野の入門書として優れているちくまプリマー新書に統一し、31冊のリストの中から生徒が希望進路に合わせて選択して注文できるようにした。司書の先生とは、選書について入念に打ち合わせ、生徒が読んで「ためになる」と思える本を選ぶよう心がけた。また、レポート用紙についても生徒が書きやすく、担当者も見やすく、後に生徒の役にも立つ形式をということで、相談して作成した。


提示資料なかでも、生徒に好評だった新書3冊を提示。
『初めて学ぶ生命倫理「いのち」は誰が決めるの』小林亜津子 ちくまプリマー新書 2011初版  看護・医療系の生徒に勧めた。将来医療従事者になった時、考えなければならない問題について書かれており、小論文を書くにあたって役に立った生徒が多かった。 生徒の紹介文より「『いのち』には必ず『始まり』と『終わり』があり、その間のごく限られた時間を私たちは必ず『死』に向かって生きている。その限られた時間の中で起こるさまざまな問題に自問自答し、『正しさの探求』をする本。『生命倫理学』は難しいが、これまで聞いたことのない問題について知れ、あらためていのちは何より大事なもので、それを守らなければならないと感じられる。」
『からだ上手 こころ上手』齋藤孝 ちくまプリマー新書 2011初版   福祉・教育・保育・看護系など、コミュニケーション能力を高める必要のある生徒に勧めた。読みやすく分かりやすくためになると生徒の評判が良かった。 生徒の紹介文より「この本では『対人体温』の高い人を目指そう!ということを紹介しています。『対人体温』の高い人=コミュニケーション能力の高い人という意味です。とてもためになりますよ。」
『ちゃんと話すための敬語の本』橋本治 ちくまプリマー新書 2005初版                         就職希望者や日本語学系に進学したい生徒に勧めた。「敬語の使い方」を知ろうとして選んだ生徒が多かったが、「敬語」について考える本である。 生徒の紹介文「この本は敬語の使い方を教える本ではなく、敬語とは何かを考える本です。たとえを使って説明していて分かりやすいです。使い方を考えるきっかけにもなると思います。ぜひ、読んでみてください。」
参考資料(含HP)
参考資料リンクhttp://
ブックリストサーティワンブック作戦リスト.xls


キーワード1新書
キーワード2読書
キーワード3レポート
授業計画・指導案等サーティーワンブック作戦資料.pdf
児童・生徒の作品
授業者成田亜矢子
授業者コメント・発表方式を当初の予定とは少し変え、無記名の紹介文(担当者がワープロで打ち直して、本別に並べたもの)を配布したり、廊下に直筆の紹介文をコピーして掲示したりしたところ、他の本にも興味を持って図書館に借りに来る生徒がちらほら出た。友人同士で本を交換したり、読まないまでも友人が何を読んだかについては気にする生徒もいたりして、新書の存在をアピールできた。 ・新書を「知ってる! 持ってる! 読んだことある!」というのが、生徒たちの自信になることがわかった。                             ・この後、進路関係の本や、レポート用に本を勧める時に、岩波新書あたりを勧めても嫌がらずにさっと借りていくようになり、新書に対するハードルが下がった。                                                         ・次にどういう本を読んだらよいかとか、「こういう本が読みたい」という具体的な要望を持って図書館に本を探しにくる人が増えて大変良かった。                                                          ・レポート用紙を章ごとにまとめる形式にしたため、調べ物をする時にも必要な章だけ読んだり、利用したりして良いということを説明しなくても分かってくれるようになった。                                       ・この後、このシートを「読書―読んで書くワークシート」という名前にし、紹介文の欄をキャッチコピーに変えて、小論文指導などで全職員に利用してもらえるようにした。                                   ・このレポート用紙は、進学先から与えられる課題にも応用でき、図書館で生徒からレポート作成の相談があった時、このレポート用紙を渡して対応できるようにした。慣れた生徒は用紙を渡さなくても、自分でノートにまとめられるようになった。                            ・次年度の「国語表現Ⅱ」の講座では図書館を使って3学期に「卒業研究レポート」を書かせたが、レポートの体裁が、新書の体裁と同じということで、この作戦が役に立った。
司書・司書教諭コメント 毎年、進路指導が本格的になる前に、図書館から「新書を読もう!」と呼びかけていたが、なかなか浸透しなかった。今回の実践では、まず本気で読ませようと思ったら、買わせてでも手に取らせなければならないということがわかった。  次に、そもそも「本の読み方」を知らない生徒が多いということがわかり、驚いた。これは司書としては、勉強不足だったと思う。 更に、ワークシートを書かせることが、読み方を学んだり内容を理解したりする上で効果的であることがわかった。ワークシートのお陰で新書に対する抵抗感が克服できたのか、進路対策で新書をすすめてもすんなり借りていく生徒が増えた。  現在も、進路対策で本を探しに来る生徒には、本と一緒にワークシートを手渡している。(学校司書・竹腰史佳)
情報提供校長野県大町北高校
事例作成日2013年6月5日 授業2012年1月17日
事例作成者氏名成田亜矢子
記入者:村上

カウンタ

3414454 : 2010年9月14日より