今月の学校図書館

こんなことをやっています!

東京学芸大学附属小金井中学校

2019-06-10 15:46 | by 井谷(主担) |

 東京学芸大学附属小金井中学校は、今年度も文科省事業「学校図書館ガイドラインを踏まえた学校図書館の利活用に係る調査研究」の研究指定校となりました。本校のテーマは、「主体的に情報を活用する読書指導」です。それは、昨年度の生徒の実態(貸し出し数の減少、9類に偏った読書、不十分なメディアリテラシー)を踏まえ、情報センターとしての学校図書館を教員全体として活用していこうと図ったものです。
 2年生ではまずオリエンテーションの一環として、3人一組の班で「多視点で読もう:グループでブックトーク」を行いました。(データベース事例A0259「つなげよう、3冊の本」を、グループで行ったもの)「数」「戦」「小」などそれぞれ1つのテーマにつながる本を、3人でまずはなるべく多く集めます。その中から1人1冊ずつをみんなに紹介しますが、その際3冊がすべて違う分類になるようにしました。

 この活動は今まで、中学生へのオリエンテーション、大学生への講義、司書講座でのワークショップと様々な対象に行いましたが、グループでの活動は今回が初めて。協力し合って行うので、立ち往生している生徒もなく、和やかで楽しい活動となりました。ブックトークも、メモを取りながらよく聞き、その後紹介された本を借りてみる生徒もいました。9類以外の本に目を向ける良いスタートとなったと思います。2年生にはこの後、12月の私の主張発表会に向けて、様々な働きかけをしていきます。




 司書不在の金曜日昼休みの開館を、東京学芸大学教育支援課程前田稔ゼミの学生さんたちがしてくださるようになって、今年で3年目です。メンバーは毎年全員代わりますが、前年度の申し送りを参考に、年々活動の幅が広がっています。今年度も既ににぎやかな展示コーナーが設置され、5月末には第1回の朗読会が開催されました。年間通して「君が知らない物語」のタイトルで、有名だけれどもよくは知らない本を、ブックトークを交え朗読してくださるそうです。大学生の活動についてはそのうち本人たちから詳しく報告していただきます。




 













 毎年、卒業する図書委員たちが最後に慌ただしく
作ってくれる置き土産。新年度が始まったばかりでまだ本格始動していない4月5月に飾れるものがありがたいです。一昨年の卒業生からはこんな廊下の飾り物。さくらんぼに見立てた赤い本紹介のところは取り外し可能になっているので、土台だけは別の季節にも使えます。


 











 昨年度は新入生に向けて図書委員会の仕事についてレクチャーする新聞を作成してくれました。実はさらにもう一つ、「なぜこれを?」というユニークな立体を作成してくれましたが、それは冬に展示した際にまたご紹介します。


(東京学芸大学附属小金井中学校 司書 井谷 由紀)

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