卒業ブックトーク
2020-06-08 16:23 | by 井谷(主担) |
2019年4月に小学校へ異動となるまで、中学校でほぼ10年間毎年実施してきた「卒業ブックトーク」。 その2019年版の簡略シナリオです。
あと何日かで卒業です。
どんな階段を上り始めるのか、寂しさと期待と不安。
そんな君たちに中学校最後のブックトークです。
『正しいパンツのたたみ方』
南野忠晴 岩波ジュニア新書 2011
まず最初に『正しいパンツのたたみ方』を紹介します。
といってもたたみ方指導の本ではありません。
この本の著者南野忠晴さんは、英語教員としての13年の後、数少ない男性の家庭科教員となられた方です。ではなぜ、わざわざ家庭科を勉強して教員免許を取り直したのでしょうか?
著者は、怠惰な高校生の根源が不健康な生活にあると分かった時、そのサポートができないだろうか、その強い味方となるのが「家庭科」ならば、その教員になろうと思ったそうです。何もしてくれない親を恨んでも何も変わらない。そうであるなら自ら「生活力」を身に付けることで、自らの足で歩いていく。
社会で暮らしていくための具体的なスキルも含めて、楽しく読めます。例えば、風邪を引いた家族のためにおかゆの作り方を覚える、それができなければコンビニまで買いに行く、もしくは仲良くしている近所のおばさんに頼んで作ってもらう・・・堅苦しい本ではありません。肩の力を抜いて読める1冊です。
『Q→A』
草野たき 講談社 2016
次に紹介するのは、『Q→A』草野たきさんの小説です。
中学3年生の4月から卒業式までの男女5人の1年間を追ったお話。新学期早々アンケート用紙が配られ、そこに綴られた思いというより、綴らなかったけれどホントの思いを軸に進みます。君たちが共感できることがたくさん出てくるのではないかと思います。
『なでし子物語』
伊吹有紀 ポプラ社 2015
そしてこの本は伊吹有紀さんの小説です。育児放棄の母から、見知らぬ父方の祖父のもとへ来た耀子(小4)、母から離され病弱故に家庭教師と共に療養している立海(たつみ、小1)、二人が出会う常夏荘と呼ばれている山間の豪邸の女主人。自然豊かな山村での、過去、現在、そして未来へ向かう切なくて、温かなお話です。
「自立、かおを上げて生きること 自律、うつくしく生きること」。
家庭教師青井の言葉に何度もはっとさせられます。「毎年大きくなっていくこの身体は、お父さんとお母さんからのプレゼント…」。
『幸せはあなたの心が決める』
渡辺和子 PHP研究所 2020
次の本です。『幸せはあなたの心が決める』は渡辺和子さんの君たちへのメッセージ本です。著者は修道女であると同時に教育者でもありました。『置かれた場所で咲きなさい』というベストセラー本の著者でもあります。宗教という枠を超えて胸に迫る言葉の数々。
「第一志望ばかりが自分にとって最良とは限らない」
「世の中はうまくいかなくて当たり前。うまくいったら感謝しよう」
自分の心を自由に広げてくれる言葉を読んでみてください。
『まいにちがプレゼント』
いもとようこ 金の星社 2018
最後の1冊です。『まいにちがプレゼント』は、いもとようこさんの絵本です。読みます!
「きょうは[今の日]とかきます。えいごで今のことをPresentというそうです。わたしたちはまいにちあたらしい[今日] をプレゼントされているのかもしれません。」
君たちの新しい今日が、素敵なものになりますように・・・。
(国分寺市立第九小学校 学校司書 尾形美智子)