3.11 忘れないあの日
2020-03-09 21:51 | by 渡辺(主担) |
中3の皆さんは、国語の授業で俳句をつくり「句会」をひらきましたね。今日は同じ中学生の句を紹介したいと思います。
「逢いたくて でも会えなくて 逢いたくて」
「ただいまと 聞きたい声が 聞こえない」
この句をつくったのは、宮城県にある女川第一中学校の生徒たちです。今から9年前の3月11日、東日本大震災で甚大な被害を受けた女川町の子どもたちが、中学生になった今、あの日、あの日々をどう感じて過ごしてきたのか、その思いを一人一人が五七五の句にこめました。
『女川一中生の句 あの日から』小野智美編 羽鳥書店
次に紹介する本は、9年前に小学5年生だった子どもたちが高校生となり、自ら震災の「語り部」となることを選びます。その本が・・・
「逢いたくて でも会えなくて 逢いたくて」
「ただいまと 聞きたい声が 聞こえない」
この句をつくったのは、宮城県にある女川第一中学校の生徒たちです。今から9年前の3月11日、東日本大震災で甚大な被害を受けた女川町の子どもたちが、中学生になった今、あの日、あの日々をどう感じて過ごしてきたのか、その思いを一人一人が五七五の句にこめました。
『女川一中生の句 あの日から』小野智美編 羽鳥書店
次に紹介する本は、9年前に小学5年生だった子どもたちが高校生となり、自ら震災の「語り部」となることを選びます。その本が・・・
こちら、『16歳の語り部』雁部那由多、津田穂乃果他 ポプラ社です。震災のことを思い出すことは悲しい、話すことはもっとつらい・・・と思っていた3人の高校生たちは、「同じ小学生で震災を経験しても、何がおきたのかを記憶し、伝えることができるのは低学年では無理だ。あのとき高学年だったぼくたちが、震災の日のことを話せる一番若い世代じゃないか」と「語り部」として活動をする決意するのです。小学生が見た、震災と震災後の日々を伝えてくれる一冊です。
ところで東日本大震災によって、多くの人の日常が奪われました。それはけして人間だけではありません。飼われていた犬や猫、牛や馬などの家畜たち・・・とくに、福島第一原発20キロ圏内には多くの動物がとり残されました。 フォトジャーナリスト大塚敦子さんの『いつか帰りたいぼくのふるさと』小学館では、大塚さん自身が福島で引き取った一匹の猫の目線で書かれています。猫キティは、果たして本来の家族と再会できるのでしょうか・・・
最後にご紹介するのは、私たちが手にする「本」そのものに関わる作品です。
『紙つなげ!彼らが本の紙を造っている』佐々涼子 早川書房
日本中の出版物の紙を造っている日本製紙、石巻工場も、津波で壊滅的な被害を受けました。紙を造る機械は水浸しになり、工場で働く人たちは自宅も被害を受けました。しかし、工場長は「半年で工場を復興させる!」と宣言をするのです。それは、日本中の紙を造っているという強い誇りからくるものでした。大きな困難にあいながらも、工場の人たちと共に再建に立ち向かう折れない意志に、今私たちが本を読むことができていることそのものにも感謝したくなります!
(東京学芸大学附属国際中等教育学校 司書:渡邊有理子)