地面で出会う楽しい世界
2021-02-09 10:30 | by 渡辺(主担) |
私たちが外にでると必ず触れる「地面」。毎日歩くたびにお世話になっているけれど、あえて地面について気にかけることはなかなかありませんよね。そんな地面で出会える世界をご紹介しましょう!
普段道を歩いていて、アスファルトの割れ目から緑の芽がでているのを見かけたことはありませんか?この『まちの植物のせかい』鈴木純著 雷鳥社 2020年 では、道端はもちろん、駐車場や空き地、公園など、私たちの身近な場所でたくましく育つ植物たちにスポットをあてて紹介しています。植物を愛して止まない著者がうつした写真の数々には、「わっ!こ、これは。この形状は!まぎれもなくマメのさやではないですか。」と独り言のような言葉が添えられていて、まるで道端で観察しているような気分になってきます。
雑草の本は色々出版されていますが、この本を読んだ後にはつい地面のわずかな隙間からでている緑に視線を向けたくなりますよ!
普段道を歩いていて、アスファルトの割れ目から緑の芽がでているのを見かけたことはありませんか?この『まちの植物のせかい』鈴木純著 雷鳥社 2020年 では、道端はもちろん、駐車場や空き地、公園など、私たちの身近な場所でたくましく育つ植物たちにスポットをあてて紹介しています。植物を愛して止まない著者がうつした写真の数々には、「わっ!こ、これは。この形状は!まぎれもなくマメのさやではないですか。」と独り言のような言葉が添えられていて、まるで道端で観察しているような気分になってきます。
雑草の本は色々出版されていますが、この本を読んだ後にはつい地面のわずかな隙間からでている緑に視線を向けたくなりますよ!
さて、私たちの学校がある練馬区では、最近すべての地域でハクビシンが発生しているというのをご存知ですか?実は私の家も例外ではないのです。庭にあるびわの木にたくさん実がなって「あと少しで食べられる~」と楽しみにしていたところ、一晩で魔法のようにびわの実が消えてしまったのです。地面に残っていたのは山のようなフンだけ。”猫は地面を掘ってフンを後始末するし、一体誰が?!”と首をかしげていました。
そこでこの『哺乳類のフィールドサイン観察ガイド』熊谷さとし著 文一総合出版 2011年 で調べてみると、フンの形状、そして一か所にまとまってフンをする習性から、すぐにびわ泥棒の犯人はハクビシンだとわかりました。これも地面に残された証拠、フィールドサインのおかげです!
でも、こうした動物のフンには、めったに出会うことはありませんよね。実は私たちが日常でよく見かける地面にある物といったら、この平らな丸「マンホール」ではないでしょうか。マンホールは日本全国に1400万個もあるそうですが、地方都市や名所によってデザインは実にさまざま。そんなマンホールの文化や歴史を知ることができるのが、こちらの『マンホール』石井英俊著 ミネルヴァ書房 2015年
広島カープの本拠地広島県広島市では、球団のマスコット、カープ坊やのマンホールを見ることができますし、秋田県男鹿市ではなまはげがデザインされています。静岡県富士市と山梨県の河口湖町は、どちらも富士山の絵柄のマンホールですが、デザインは異なっていて、その違いがまた楽しいのです。
ちなみに東京都下水道局のマンホールは、サクラとイチョウとユリカモメが描かれています。ぜひ学校の帰り道、マンホールのユリカモメを探してみてください!ただし、くれぐれも地面に注目しすぎて車にひかれないようにね。
(東京学芸大学附属国際中等教育学校:司書 渡邊有理子)