Googleサイトも利用したブックトーク「新美南吉の世界」
2022-01-14 09:25 | by 村上 |
2021年9月の「今月の学校図書館」で、姫路市立豊富小中学校が、ひとり一台の端末環境を積極的に学校図書館活用につなげていることをご紹介しましたが、その一例として、Googleサイトを活用したブックトークの取組を、学校司書の稲留麻衣子さんから伺いました。
4年生は国語で、新美南吉の「ごんぎつね」を学習します。今回の単元では、「ごんぎつね」を読んでおおまかなあらすじを理解したところで、学校司書によるブックトークを聞き、作品や作者への理解を深め友だちと交流し、児童は新美南吉の作品で互いにブックトークをするという流れです。
図書館としてのねらいは、ブックトーク実践にむけ、新美南吉の作品を知り学習とともに読書を進められるよう意欲づけることと、ブックトークの技法を知ることの2点です。
〈学校司書による具体的な支援〉
1.資料の準備と学年廊下への設置
4年生は国語で、新美南吉の「ごんぎつね」を学習します。今回の単元では、「ごんぎつね」を読んでおおまかなあらすじを理解したところで、学校司書によるブックトークを聞き、作品や作者への理解を深め友だちと交流し、児童は新美南吉の作品で互いにブックトークをするという流れです。
図書館としてのねらいは、ブックトーク実践にむけ、新美南吉の作品を知り学習とともに読書を進められるよう意欲づけることと、ブックトークの技法を知ることの2点です。
〈学校司書による具体的な支援〉
1.資料の準備と学年廊下への設置
2.ブックトーク資料をGoogleサイトで作成し、Google classroomで配布
3.ブックトークの実践
4.学校図書館サイト(Googleサイト)内での公開
〈支援のポイント〉
- 作品の中の登場人物の気持ちや情景が想像できるよう、彼のプロフィールやエピソードを紹介し作風にも影響していることを伝える。
- ブックトーク実践の選書の手助けとなるよう、テーマごとに作品を紹介。
- 新美南吉自身や作品に、より興味をもつことができるよう、青空文庫や新美南吉記念館HPを紹介。
- 支援後も継続して学べるようGoogleサイトを活用し、資料作りを工夫する。
〈ブックトークで紹介した主な資料〉
『狐』 新美南吉/作 長野ヒデ子/絵 偕成社 1999
『新美南吉童話傑作選』 小峰書店 2004 から
『新美南吉童話傑作選』 小峰書店 2004 から
「うぐいすぶえをふけば」「がちょうのたんじょうび」
『木のまつり』 新美南吉/作 鈴木靖将/絵 新樹社
『でんでんむしのかなしみ』 新美南吉/作 鈴木靖将/絵 新樹社
『ひろったらっぱ』 新美南吉/作 鈴木靖将/絵 新樹社
『でんでんむしのかなしみ』 新美南吉/作 鈴木靖将/絵 新樹社
『ひろったらっぱ』 新美南吉/作 鈴木靖将/絵 新樹社
〈教員の感想〉
・作者について、また、多くの著書を知ることができ、読書意欲を高めることができた。
・サイトにまとめていただき、授業後も継続して新美南吉作品を読んだり選んだりすることができた。
〈今後の課題と展望〉
・Googleサイトを活用することにより、学びが継続できるようになった。また、本とともに関連サイトをその場で見られるようになり、子供たちは、著者に非常に興味関心をもち読書意欲を高めることができたようだ。
・学校図書館サイト内で「ごんぎつねサイト」を公開することにより、全校児童生徒、教職員、保護者にも共有することができた。
・ブックトークのポイントをおさえることができたが、実践となるとなかなか難しいようだ。本の魅力を“人に伝える”力をつける為の支援をすることが今後の課題である。
姫路市立豊富小中学校 学校司書 稲留麻衣子
手元にある端末で、いつでも必要な情報が見られることで、興味関心や読書意欲が高まり、リアルな本に手を伸ばしてくれる児童の姿が見えてきます。また学校図書館サイト内での公開により、学校全体、さらには保護者も子どもたちの学びの様子を共有できていることも、とても重要なポイントだと感じました。
12月の文科省事業報告会で、指導講評をしてくださった帝京大学の鎌田和宏先生から今年いただいたキャッチフレーズは、「GIGAを支える学校図書館!」ですが、豊富小中学校の取組は、まさにこの言葉そのものです。
学校の学びのネットワークにぜひ、学校図書館(学校司書)も組み込んでほしいですね。
12月の文科省事業報告会で、指導講評をしてくださった帝京大学の鎌田和宏先生から今年いただいたキャッチフレーズは、「GIGAを支える学校図書館!」ですが、豊富小中学校の取組は、まさにこの言葉そのものです。
学校の学びのネットワークにぜひ、学校図書館(学校司書)も組み込んでほしいですね。
(東京学芸大学附属世田谷中学校 村上恭子)