月へ行きたい!

2023-02-02 15:58 | by 宮崎(主担) |

 みなさんは、「アルテミス計画」について聞いたことがありますか? 2022年11月にアルテミス1号打ち上げが行われたので、ニュースで見た人もいるでしょう。今回は、無人ロケットを月の軌道に乗せ、地球に戻ってくるという計画でした。

この『地球を飛び出せ! 宇宙探査』(荒船良孝 誠文堂新光社 2021)によると、アルテミス計画とは、アポロ計画から50年ぶりに月面着陸を目指すミッションと紹介されています。


 アルテミスとはギリシャ神話の神アポロの双子の女神で、月や出産をつかさどっています。(『ギリシャ神話キャラクター事典』(ゴエミンヌ著 グラフィック社 2020)のアルテミスのページを見せる)

 アルテミス計画では初の女性の月面着陸を目指しているのだそうです。2025年以降ということですが、どのように進んでいくのかワクワクしますね。


 では、50年前のアポロ計画では、どんなことが行われたのでしょうか? はじめて月に降り立ったアポロ11号とアームストロング船長のことはどこかで聞いたことがあるでしょう? ではこの絵本を読んで、アポロ11号の宇宙旅行を体験してみましょう。(『月へ アポロ11号のはるかな旅』(ブライアン・フロッカ作 偕成社 2012)を読み聞かせる)


 アポロ計画では、この後、アポロ17号まで、計12名の宇宙飛行士が月着陸を成し遂げました。すべて男性でしたが、この計画の裏に女性の活躍があったのを知っていますか?

 『月とアポロとマーガレット 月着陸をささえたプログラマー』(ディーン・ロビンズ文 評論社 2018)マーガレットは小さいころから数学が得意でしたが、コンピュータに出会って、プログラマーの道を選びました。そしてアポロ計画に参加することとなったのです。

 アポロ計画より前のマーキュリー計画に参加した黒人女性キャサリン・ジョンソンについても伝記があります。『キャサリン・ジョンソン コミック版世界の伝記』(田中ほさな漫画 ポプラ社 2022)
この人をモデルにした映画『ドリーム』(2016)もすごく面白いので、興味を持った人は観てみてくださいね。



 人は昔から月へのあこがれを抱いていたのでしょう。平安時代に書かれた『竹取物語』でも、かぐや姫が月へ帰るシーンは美しくて幻想的ですね。『かぐや姫』(織田観潮画 講談社 2001)の月へ行くシーンを見せる。

また、動物と話せるドリトル先生シリーズにも、『ドリトル先生月からの使い』『ドリトル先生月へゆく』『ドリトル先生月から帰る』(ロフティング 岩波書店)の3部作がありますね。ドリトル先生はなんと大きな蛾に乗って月旅行をするのです。面白いですね。




では、最後に、もっと月へ気軽に行けるようになった未来を描いた本を紹介しましょう。


『みらいのえんそく』 (ジョン・ヘア作 あすなろ書房 2019)を読み聞かせる。
宇宙人に会えるかどうかはわかりませんが、子どもたちが遠足で月に行くなんていうことは、あるかもしれませんよね。




また、『月でたんじょうパーティーをひらいたら』(ジョイス・ラパン作 廣済堂あかつき 2019)や、『もしも月でくらしたら』(山本省三 WAVE出版 2017)を読むと、もっと詳しく月での生活がわかりますよ。


 みなさんが大人になるころには、月旅行も今よりずっと身近になるかもしれません。それまで月の本をたくさん読んで準備しておくのもいいかもしれませんね。
(東京学芸大学附属竹早小学校司書 宮﨑伊豆美)

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