犬は友だち
2018-01-13 22:39 | by 岡島(主担) |
図書の時間におこなったブックトークを紹介します。題材は今年の干支にちなんで、「犬は友だち」にしました。対象は小学生3年から5年までです。
「今年は犬年ですね。みなさんに中に犬を飼っている人いますか?」と子どもたちの声を拾いました。最初の本はAちゃんが飼っている犬と同じ種類の犬がどうやって生まれるか読み聞かせをしました。
『こいぬがうまれるよ』ジョアンナ・コール文 ジェローム・ウェクスラー写真
福音館書店 (少女はおとなりの家の犬が生まれたら、もらうことになっています。犬の出産をたちあい、こいぬの成長を観察し、少女のもとに行くまでお話。)
「 本に出てきたこいぬのソーセージは大きくなったら、どんな姿になるでしょうか?」
絵本は白黒でしたが、『新犬種大図鑑』緑書房288から290ページを見せます。「ダックスフントの説明と古代のエジプトの彫刻にファラオ(王様)と一緒にいる姿が掘られており、獲物の追跡の為に飼われていたそうです。
犬は今でも狩りに使われていますが、狩り以外にも人間の友だちになってくれていますね。
犬と仲良くするには、犬のことを知ることが大切です。」
次に紹介した本は『イヌにいいぶん・ネコのいいわけ イヌとネコにともだちになってもらう本』 なかのひろみ 福音館書店
イヌと暮らすルール、犬の生活、犬のしつけ、困ったときのところを読みました。犬は飼い主を選べなく、大人になったらどんな犬になるか、考えてから飼うことが大切で、一生可愛がってってほしいです。
見知らぬ町で目が覚めた犬のラバーは保護犬として、捕まり飼い主が現れないため、安楽死させられそうになります。注射を打たれる寸前ここで飼っているネコに助けられ、一緒に逃げることになりました。ラバーは白い馬が見える丘のふもとに住んでいたことしか覚えていません。最初は二匹でしたが、家がわからなくなった伝書鳩ケイティと捨て犬コリーンと共に大冒険の旅に出ます。ラバーたちは、おばあさんのもとに帰ることができるのでしょうか?イギリスの地図も巻末にのっているので、ラバーたちがどんなルートを通ったのか見ても楽しいです。
『白い馬をさがせ』の中で、迷子犬や捨て犬を保護する「犬の家」が出てきました。日本では、「動物愛護センター」と呼ばれています。
次に紹介する本は、『犬たちをおくる日 この命、灰になるために生まれてきたんじゃない』今西 乃子 金の星社 捨てられたペットがどうなるか、動物愛護センターのことが書かれている本です。
「動物愛護センターでは、犬を処分するだけでなく、命を救おうと譲渡しています。作者である今西さんは2頭の犬を飼っていて、そのうちの一頭は、両後ろ脚切断、右目負傷の捨て犬を愛護センターから引き取って飼っています。
その障害を負った犬の話は『命のバトンタッチ』今西 乃子 岩崎書店 命の尊さや命に対しての責任について考える本です。どうして、最初は大切な家族を思っていた犬や猫をを手放してしまったのでしょうか。」
最後は絵本『のら犬ボン』たじま ゆきひこ くもん出版を読み聞かせしました。
(飼い犬ボンを引っ越し先に連れていけないため、父は子どもにボンを預けたと嘘をつき、戻ってこれないほど遠くに捨ててしまいます。ボンはそこで野良犬2匹と友だちになりますが、怪我をして動けなくなり、2匹の犬に世話になります。3匹とも動物愛護センターに引き取られます。)
他にも『すてイヌシェパードの涙』 角谷 智恵子 ポプラ社
セラピー犬の『犬がくる病院』大塚敦子 角川書店
イヌとネコが飼い主に会いにいく、大冒険の話『戦火の三匹』ミーガン・リクス 徳間書店
『ぼくの羊をさがして』ヴァレリー・ハブス あすなろ書房
など犬がでてくる物語の本を並べました。
子どもたちの感想
小5女子、「犬の殺処分はいけないと思う。そして悲しいけど、そういう仕事をしている人がいることを知らなければいけないと思った。」
小5女子 「世の中にはボンのような悲しい目にあう犬がいる。人間は捨てちゃいけないのに、捨てるのはおかしいと思う。」
小5男子 「絶対生き物は捨ててはいけないと改めて思いました。あのお父さんは、自分が捨てられたらとしたらということをなぜ考えなかったのかと思いました。犬も人間も同じ生き物なぜ、人間だけがいばれるのかと思いました。」
小4男子「動物を飼うことはかわいいだけでなく、責任をもたなければいけないと感じた。」小4女子「ボンは片足なくなったけど、としおに会えてよかった。」
小3男子「おとうさんはうそをついてひどい。」
小3女子「犬がふくろをかぶって産まれてきたので驚いた」。など
ブックトークでは、学年によってまるごと読む絵本を変えました。犬はかけがえのない、友だちであり、家族であり、命の大切さ、ペットを飼うことの責任を感じてくれ、こちらの思いを受け取ってもらうことができました。
私は 映画ワンダフルの原作である『野良犬トビー愛すべき転生』ブルース・キャメロン 新潮社 の本をブックトークに入れたかったですが、中学生むきなので外しました。読後感もよく、感動の一冊です。
映画より100倍本の方がおすすめです。