複式学級でのブックトーク(高学年)
2018-12-12 09:13 | by 村上 |
今回は、いつものブックトークとは少し違って、高学年に新しく入った本を読んでもらうことを目的としてブックトークです。
今までの皆さんの読書傾向を見ていると、サバイバルと並んで人気なのが日本の歴史です。今日は、この皆さんがとことん読み込んでいる『学研まんがNEW日本の歴史』に沿って本を紹介していこうと思います。
『日本の歴史2』鑑真和上が創建したお寺は?
そう、唐招提寺ですね。
この唐招提寺を創建したのは鑑真和上だけれど、本当に建てたのは・・・?
そう、大工さん。
この本は大工見習いとして、奈良の唐招提寺にやってきたヤス少年と唐招提寺金堂の四隅にある木彫りの鬼のお話です。『すみ鬼にげた』 岩城 範枝【作】 松村 公嗣【絵】
福音館書店 '09.11.10 発行
次は、ちょっと時間を飛ばして『日本の歴史10』明治時代です。北海道をほっかいどうと名づけてから今年で150年だということを知っていましたか?この「北海道」という名前をつけた人がこの本で紹介されている松浦武四郎です。エゾと呼ばれていた北海道をくまなく歩き、自然とアイヌの人々のくらしを本にして、本州に住む人々に遠く離れた北海道の様子を伝えました。その生涯が描かれています。『北加伊道』―松浦武四郎のエゾ地探検(ポプラ社の絵本)関屋敏隆 ポプラ社 '14.6 発行 44p 26×29cm
次は『日本の歴史11』大正・昭和時代です。
江戸幕府崩壊以後、日本は明治・大正・昭和と時代が進みましたね。その中で、日本はどんどん軍事力をつけて世界を相手に戦争を行ってきました。
戦争の中でも特筆すべきことに広島・長崎への原爆の被害があります。
その原爆を作る実験が1943年にアメリカで行われました。誰にも知らせられない秘密の実験です。『この計画はひみつです』ウィンター,ジョナ【文】ウィンター,ジャネット【絵】 さくま ゆみこ【訳】
鈴木出版 '18.6.20 発行
『日本の歴史12』戦後日本はアメリカの支援をうけて復興を果たしました。軍国主義から民主主義への転換もアメリカの指導がありました。そんなアメリカには今に続く差別の歴史があります。アメリカ開拓時代にアフリカから奴隷として強制的につれてこられ、今なお続く黒人に対する人種差別です。
60年あまり前、アメリカには黒人に対する差別が多くありました。たとえばバスの座席も決められていて、白人が座りたいときは、その場所すら譲らなければならなかったそうです。ある日、黒人、白人どちらも座ってよい座席に座っていたローザは白人から座席を譲るよう言われました。しかしローザはそれを拒否し逮捕されてしまうのです。このローザの行動がアメリカ中の黒人を動かしました。『ローザ』ジョヴァンニ,ニッキ【文】 コリアー,ブライアン【絵】 さくま ゆみこ【訳】
光村教育図書 '07.5.30 発行
さて、皆さんの好きな『日本の歴史』を軸に本を紹介してきました。歴史の次のページを作るのは皆さんです。過去の過ちをしっかりと学び、その反省を次につないでいってほしいと思います。こんな世界にならないように。
『風が吹くとき』
ブリッグズ,レイモンド【作】 さくま ゆみこ【訳】
あすなろ書房 '98.9.30 発行
これまで、絵本を中心に紹介してきました。
次は、ノンフィクションの物語を紹介しましょう。
本校では、卒業生が不要になったランドセルを開発途上国へ寄付するボランティア活動に参加していますね。そんなランドセルが届いた国の子供たちの姿が描かれています。
『ランドセルは海を越えて』シリーズ・自然いのちひと〈14〉)内堀 タケシ【写真・文】 ポプラ社 '13.4 発行
ボランティアといえば、こんな活動があるのを知っていますか?
『髪がつなぐ物語』 別司芳子【文】 文研出版 ’17.11.23発行
ヘアドネーションって知っていますか?病気で髪を失った子供にかつらを寄付するために、そのかつらの材料となる髪の毛を寄付する活動です。
『世界を救うパンの缶詰』 菅 聖子【文】 やました こうへい【絵】
ほるぷ出版 '17.10.28 発行
災害のときの非常食って知っていますか?
(結構、子供はいろいろ知っていて、口々に非常食の名前を言い、カンパンという言葉も出てきたので、そのことばを拾って・・・)
そう、カンパンって、食べたことある?
(実体験からその不具合さを子供に思い出させる)
日本では、あちこちで大きな地震や台風など大きな災害が発生しています。そんなときには非常食が活躍しますが、長期保存を第一目標にしているため、味や風味は二の次でした。
その現状を変えて、長期保存のできるおいしいパンを開発した人がいます。一個のパンの缶詰を保存食から、世界の食に困っている人々への支援食へと成長させたパンメーカーのお話です。
最後に紹介するのは、今回の新しく購入した本の中で、ちょっと怖くて、おいしくて、わくわく読み進めることができる一押しの本です。
まずは、表紙の絵をじっくりと見て、駄菓子を楽しんでください。
『銭天堂 ふしぎ駄菓子屋』 廣嶋玲子 jyajya 2013/05 偕成社のシリーズです。
新しく買った本を中心に紹介をしてきました。最後に、久しぶりに絵本の読み聞かせをします。後から、ちょっとしたゲームもします。よく見ていてくださいね。
『ハンダのびっくりプレゼント』ブラウン,アイリーン【作】 福本 友美子【訳】
光村教育図書 '06.4.25 発行