数学の先生推薦!『面白くて眠れなくなる数学』
2018-09-25 12:36 | by 村上 |
今月は、町田市立忠生中学校数学教諭 平戸孝幸先生に執筆をお願いしました。
『面白くて眠れなくなる数学』/桜井進/PHP研究所
数学に興味が持てる本を読んでみたい人にオススメです。難しい計算や数学の深い知識がなくても読めます。1つの話題はわずか数ページで書かれています。だから、数学の読み物が初めての君でも大丈夫。読み方のコツは、興味がもてそうな話題を選んでつまみ食いのように読んでみることです。
3つの話題をつまみ食いしてみましょう。
11、111など1が並ぶ数をレピュニット数といいます。そのレピュニット数の二乗を計算してください。
11×11=
111×111=
1111×1111=
11111×11111=
何か気づくことはありませんか。
<11はパズルみたいにふしぎ>
ノーベル賞の中でも文学賞は、いずれ村上春樹さんが受賞するのではないか?と話題です。ところで、ノーベル賞に数学が対象となっていないのはご存じですか?その理由はノーベルが嫌っていた人物が数学者だったとかなかったとか。
<幻のノーベル賞>
778+779+780+781+782+783+784+785+786
さあ、この式を工夫して計算してみよう。どんなやり方があるだろう。「わからない」って?そういう君は、<「100」と数学者ガウス>の章を読んでみよう。
<「10」と十人十色>
続きを読むをクリックしてください!数学本のリストがあります。
編集部より
町田市立忠生中学校では、中学1年生を対象に夏休みには、数学の本を読んで感想文を書いたり、実際に問題を解いたり、折り紙などの作品を作ったり…という課題を出しているそうです。その時に、平戸先生が生徒に配布しているのが、課題に使える数学のブックリストです。書誌情報だけでなく、どんな人におすすめか、どんな内容なのか、まで書いてあって、どの学校にも役立つリストです。それを今回、ご提供いただきました。
数学図書リスト(忠生中).xls
ダウンロードして、ぜひ数学の本の選書に役立ててください。
今回、生徒向けに『面白くて眠れなくなる数学』をご紹介いただきましたが、平戸先生が、先生方にぜひ読んでほしい本として紹介してくださったのが、『フォア・フォーズの素数』 竹本健治著 角川文庫です。「わずか40ページの短編ですが、後味の悪い!だから数学って嫌だよ!と言いたくなるような内容です。でも独自のフォア・フォーズに挑みたくなる本です。」
平戸先生は、数学本は数学の先生が授業でブックトークを行うのが良いのではと考えています。確かに、その学年、その子に適した数学本を紹介できるのは数学の先生ですね。生徒が自分のレベルにあった数学本を探すのは結構大変なこと。ミスマッチが起こると、ますます数学が嫌いになってしまう恐れも!数学の世界にもナビが必要だというのが、平戸先生のお考えです。このデータベースをご覧の中高の司書さん、数学の本で困っていたら、ぜひブックリストを手に、数学の先生とお話してみませんか?