漢和辞典の引き方オリエンテーション!

2021-06-11 16:16 | by 村上 |

 一昨年、国語科の先生から「漢和辞典の引き方のオリエンテーションをしたいと思うのですが、人数分の漢和辞典ありますか?」という問い合わせを受けました。

 う〜む、漢和辞典。あることはあるけれど・・・・。学校図書館所蔵の漢和辞典は出版社も版もバラバラで、古い出版年のものは書体が読みにくかったりします。また、出版社によっては索引が前だったり後ろだったり、異字体表記や解字解説のあるなしなど、ずいぶん違うため、説明する先生は負担が大きくなります。かといって今からでは相互貸借も間に合わない。さて、どうしようか・・・・。

 とりあえず先生に状況を説明すると、準備室にある漢和辞典も持ってきてくださり、古くて使いにくそうなものを省いても賄える数はなんとか用意できました。
 先生にどのように授業をすすめるのかを伺うと、漢和辞典の引き方をまず説明し、みんなで実際に漢字を引いてみる。そして引き方を理解したところで、用意したワークに取り組ませる、とのことです。

 生徒たちは、国語辞典は使っていても漢和辞典を使った経験はほとんどないようで、利用しているという生徒もよくよく聞くと電子辞書だったりします。また教科書には漢和辞典の検索方法は書かれていますが、各出版社毎の特徴までは書かれていません。そこで司書の出番です。と言っても、今回の授業では司書の説明は求められていません。そのため先生が引き方を指導する際に困らないよう、出版社毎の特徴を1つ1つ確認し、授業に間に合うように一覧を作成しました。そして、漢和辞典は出版社別にまとめて、ブックトラックやコンテナに並べ準備完了です。

 授業の前日、特徴を書き出した用紙を先生に渡しました。間に合せで作成したため、生徒への配付は考えていない、ただのベタ打ち資料です。しかし、自分の言葉が足りませんでした。先生は「ありがたい。」と生徒に配付してしまったのでした。内心「先生は読み取れても、生徒にはわかりにくいだろうな。もっと生徒も見やすいように作ればよかったな。」と時間がないことを言い訳に手を抜いて作ってしまったことを反省しつつ、翌日以降となる次のクラスの授業に間に合うよう、慌てて表に作り直しました。

   漢和辞典.xlsx

          漢和辞典の引き方ワークシート.pdf

 次の授業では、生徒は異なる種類の辞書を引き比べてみるなど、楽しそうに漢和辞典を引いていました。ほっ・・・・。

群馬県立利根実業高等学校
学校司書 近藤信子



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