ドラゴンの本

2021-09-08 09:45 | by 松岡(主担) |

 「ドラゴンの本はありますか?」
 小学校の図書館に勤務していると、一度は聞かれたことがあるのではないでしょうか。
 私自身、小学校図書館に勤務してから何度かドラゴン好きの子から相談を受けたことがあります。
 ドラゴンが登場する本はたくさんあります。東京子ども図書館から出ている『絵本の庭へ 児童図書館基本蔵書目録1』『物語の森へ 児童図書館基本蔵書目録2』で件名検索をしても色々な本が紹介されています。
 最近ではどんなドラゴンの本があるかしら?とふと思い、過去5年以内に出版された本を探してみましたので、紹介します。







『フランクリンの空とぶ本やさん』
ジェン・キャンベル/文 ケイティ・ハーネット/絵 横山和江/訳
BL出版 2018年

 
 本が大好きなドラゴンのフランクリン。まちの人に本を読んであげたい、と思いますがフランクリンがやってくるとみんなこわがってしまいます。ある日森の中で本が大好きな女の子ルナと出会います。二人がつくったすてきな本やさんはなんとドラゴンの背中の上!楽しく読める絵本です。ドラゴンのフランクリンの絵本はこの他『フランクリンとルナ、月へいく』『フランクリンとルナ、本のなかへ』があります。低学年の子におすすめです。
 中~高学年の子向きの読み物ではこちらもおすすめです。

 





『クローバーと魔法動物 1.運のわるい女の子』
ケイリー・ジョージ/作 久保陽子/訳 スカイエマ/絵
童心社 2020年

 主人公のクローバーは自称「運のわるい女の子」。夏休みに一緒に過ごす予定だった友だちとは離ればなれだし、大事にしていたペットは逃げ出してしまう。そんなクローバーが森の中にある「動物紹介所」でボランティアをすることに。ジャムズさんが営む動物紹介所の動物はなんと魔法動物。クローバーはユニコーンやドラゴンのお世話をすることになるのです。
 いじめられたり捨てられたりして保護された魔法動物たちを新たな里親に引き渡す動物紹介所は現代の保護動物たちを彷彿させ、視点が面白いファンタジー作品です。自分はツイてない、とちょっと後ろ向きな性格のクローバーの成長にも注目です。
 クローバーのお話は全3巻で出版されています。『2.魔法より大切なもの』『3.ライバルは夏の終わりに』

 本データベース内過去の記事でもドラゴンの本がたくさん紹介されていたので、こちらも参考にどうぞ。
今年はたつどし(2012年1月「よみきかせ」)

(東京学芸大学附属小金井小学校 司書 松岡みどり)

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