ハンセン病の資料

2018-10-10 13:27 | by 井谷(主担) |

  9月10月は、学芸大学より沢山の実習生が学校に来ています。

  実習生たちは、実習中に必ず一度図書館を見学して(できれば昼休みに生徒の様子を観察し)、一言メモを提出することになっていますがそのメモには

「しーんとした図書館ではなく、自由な雰囲気で各々が過ごしている」

「図書委員会が話し合いをしていたり、交流の場でもあると感じた」

「クラスの生徒の教室とは違う顔が見られたので、見に来てよかった」

などの感想が書いてありました。

 

  その中で、「ハンセン病と差別」について道徳で授業をすると相談に来た学生さんたちがいました。どんな病気なのかもよく知らないと言うので、まずは百科事典で調べ、館内にあるこの本を手渡しました
『ハンセン病を生きて  君たちに伝えたいこと』
 伊波 敏男
 岩波ジュニア新書
 2007

  実際に療養所で暮らしていた元患者の方が書かれたもので、とても読みやすい新書です。そのほか、以前私が国立ハンセン病資料館(
東京都東村山市)を見学した時にもらったパンフレットや、樹木希林さんが患者役を演じた映画「あん」の原作本などを提供しました


  ところが、そのあとにも、ハンセン病の資料を求めてくる学生さんがいたのです。1学年4クラスすべて、その内容で道徳の授業を行うとのこと。これではとても資料が足りません。あわてて、大学図書館に向かいました。



  そこで見つけたのが、このパンフレットです。入り口付近の美術館のチラシなどと一緒にたくさん置いてありました。公益財団法人日本財団というところが発行している刊行物で、HPを見ると、さらに最近のハンセン病の動向までも読むことができます。 



 
  また、関連リンクから国立ハンセン病資料館に飛ぶと、このパンフレット以外にも、厚生労働省からの中学生向けパンフレットなど何種類もプリントのダウンロードができるほか、出張講座や無料DVDの配布、写真パネルの貸し出しなど、啓発のための様々なサービスが行われていることがわかりました。今回は時間に余裕がないためそこまでの利用はできませんでしたが、次回相談を受けた時には、さっとこれらの資料を提供できたらと思います。



  また、近くに住む教員を目指す学生さんには、ぜひ一度資料館を実際にたずねてもらいたいと思いました。
                        (
東京学芸大学附属小金井中学校  井谷 由紀)


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