「人気のある本はどれ？」
「おもしろい本、なーい？」
「有名な人が書いた本はありますかー？」

　子どもたち、中でも低学年の子は本を探す時に上のような質問をよくします。
ただ、人気のある本に関しては貸出し中…というのは学校図書館では「あるある」な話かもしれません。
　そんな時は時間の許す限り書架を歩きながら
「これはどうかな？あれは読んだ？」
と話をしながら本を探します。
　話を聞くと謎解きや探偵ものなどが好きな子が多く
低学年は「かいけつゾロリ」、マジョリー・ワインマン・シャーマットの「ぼくはめいたんてい」シリーズ、中学年は杉山亮さんの「名探偵」シリーズや「暗号クラブ」、高学年になるとシャーロック・ホームズやアルセーヌ・ルパン、江戸川乱歩の作品へとステップアップしていく様子も図書館ではよく見られます。

　「他の探偵ものはないの？」と聞かれた時に私が最近薦めている本をいくつか紹介します。
　低学年には








『大どろぼうジャム・パン』
内田麟太郎/作　藤本ともひこ/絵
文研出版

　めいたんていのジャム・パンは実は正義の大どろぼう。けいしそうかんとタッグを組んで悪者にいどみます。こわれて暴れだしたひみつのへいたいロボットからジャム・パンがぬすんだものとは？ゆかいなキャラクターが満載な中クールな一面もある作品です。

　低～中学年には







『くろグミ団は名探偵　S博士を追え！』
ユリアン・プレス/作・絵　大社玲子/訳
岩波書店

　フィリップ、カーロ、フローの仲良し３人組とカーロのおじさんでおかし屋の店主レオさん、レオさんの弟のラース警部の５人で結成された探偵グループがなぞの事件に挑みます。謎を解くカギは挿絵の中に。ページを追うごとに謎が解き明かされていく面白い作りの作品です。

　「くろグミ団」シリーズを手に取った子には






『くろて団は名探偵』
ハンス・ユルゲン・プレス/作　大社玲子/訳
岩波少年文庫

　書名が「くろグミ団」に似てる？作者の名前も似てる？挿絵に隠された謎を解いていく展開も似てる？
この謎は両作品の本のそで部分にある著者プロフィールを見るとすぐに判明するのですが、こんな仕掛けも楽しみながら本を薦めるのも楽しいものです。

次の記事 前の記事