都市科学

2019-01-07 15:57 | by 岡田(主担) |

 3年生女子が「都市科学」の本をさがしにきました。将来の大学での学びに向けてのレファレンスですので、本人もほしい本が明確ではありません。カウンターでの聞き取り調査で「中古住宅における外国と日本の意識の違いによる都市の成り立ち」との論点が見えてきました。図書館授業(地理)で使用する図書から関連しそうな本をとりあえず紹介し、最終的に選択したのが以下の本です。
近年、建築や工学関係に進学する女子生徒が増えました。
様々な立場での住み易さ、充実した生活を支える都市建設を視野に入れた選書も附属高校では心がけています。


「空き家問題1000万戸の衝撃」牧野知弘 2014 詳伝社
都市は均等に縮小するのではなく、浮き島のようにコミュニティーが孤立する
その事が家を通して具体的に理解できる本として紹介しました。

「いま、都市をつくる仕事 未来を拓くもうひとつの関わり方」日本都市計画学会関西支部 2011 学芸出版社
資本を投入して建築物を立てれば終了の都市計画ではなく、人が生活する都市とは本来なにかを多様な方面から示唆する。次世代への豊かな都市づくりへの学びとして紹介しました。


「変貌する現代オーストラリアの現代都市」堤純 2018 筑波大学出版会
オーストラリアの大都市を例に多様な人種、社会の実態を調査、考察した都市構造学。
これからダイバーシティを目指す日本への提案があります。


「五感で楽しむまちづくり」山下柚実 2011 学陽書房
光、音、香り、すべてを通して街の魅力を考える「感覚環境学」です。


「フランスの地方都市にはなぜシャッター通りがないのか」ヴァンソン藤井由美 2016 学芸出版
人に優しい、歩きたくなる街づくりを官民共に理解し、めざした地方都市の実例。
魅力的な街とは何かを問う本です。

        
        
             (東京学芸大学附属高等学校 司書 岡田和美)

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