ゲームから広がる好奇心

2019-07-11 14:17 | by 松岡(主担) |

 ある日小4の男の子から「化学変化がわかる本はありませんか?」と聞かれました。
元素記号についての本や周期表が載っている化学の本をいくつか提示したのですが「うーん」といまひとつな様子。
 詳しく話を聞いてみると「マインクラフト」というゲームで化学式を使ってアイテムを作ることができるため、化学式がわかる本を読みたいということでした。
 本校の図書館だけでは彼が納得いく本が見つからず、附属の司書さんのネットワークや地域の協力貸出しを利用して、
借りてきた本を実際に手に取ってもらい、2冊の本を借りていきました。

                                 
『化学変化のひみつ 身近なふしぎが原子でわかる』
小森栄治/監修 PHP








   『ビーカーくんのゆかいな化学実験』
      うえたに夫婦/著 誠文堂新光社

 後日彼に「(借りていった本を利用して)何か作れたの?」と聞いたら
「できなかった。でも、(借りていった本は)勉強になった。」と話していました。
 直接的な解決にはなりませんでしたが、ゲームをきっかけに普段は手に取らないジャンルの本と出会えたようでうれしい気持ちになりました。

 「マインクラフト」通称「マイクラ」はパソコンや家庭ゲーム機で遊べるゲームです。
 ゲーム内では「ほぼすべてのブロックは発掘によって分解して集めることができ」、「そしてそれらを再び組み合わせて新しいものを造ることができる」(Minecraft公式サイトより)創造的なゲームで、キューブ状のブロックで作られた世界で冒険を楽しめると子どもたちにも人気があるようです。

 このゲームを「デジタル世代の『ロビンソン・クルーソー』」(『マインクラフト はじまりの島』訳者あとがきより)と称し、物語仕立てにした本を附属の司書さんから紹介してもらいました。

『マインクラフト はじまりの島』
マックス・ブルックス/作 北川由子/訳
竹書房




      
   


『マインクラフト こわれた世界』
  トレイシー・バティースト/作 金原瑞人/訳
            竹書房

 主人公自らブロック状になってしまい、マインクラフトの世界で生き延びる方法を手探りで見つけていく冒険小説です。

(東京学芸大学附属小金井小学校 司書 松岡みどり)

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