食べてみたいおはなしメニューは?~おはなし給食とつなげて

2022-12-08 09:31 | by 宮崎(主担) |

 本に出てくる食べものを給食で再現する、「おはなし給食」をする学校が増えていますね。「ブックメニュー」「おはなしこんだて」など名称もいろいろあるようですが、本校でも昨年から栄養教諭と協力して、毎月1回「おはなし給食」を行っています。給食が出る週には、図書の授業でもその本を読み聞かせ、食べたい気持ちを盛り上げます。子どもたちが本当に喜ぶので、やっぱり食べものとつなげるのは本当に力があるなと感じています。司書も食べてみたかったものが給食で食べられるので、楽しい試みです。本の選定は、栄養教諭から使いたい季節の食材などを聞き、司書がコラボできそうな本をいくつか見繕って選んでもらう、という流れですが、だんだんネタが尽きてくるのも正直なところです。

 そこで、子どもたちからリクエストを出してもらおうと、「おいしい物語」の特集展示で本を並べるのと合わせて、「食べてみたいおはなしメニューは?」というポスターと、書いて掲示するカードを用意しました。ハロウィンの時期に合わせたので、カードもかぼちゃとおばけの形で、室内の装飾にもなる一石二鳥です。カードはmegkmitさんのイラストサイトを使わせてもらいました。


 子どもたちは、かわいいカードを書くのが大すきですし、今回は給食に採用されるかもしれない、というのもあって、貼り切れないほどたくさんのカードが集まり、室内もにぎやかになりました。人気だったのは『ルルとララのおかしやさん』のシリーズ(あんびるやすこ 岩崎書店)のようなスイーツメニューです。なかなか給食には出せないメニューも多いので申し訳ないのですが、『ふしぎ駄菓子屋銭天堂』(廣島玲子 偕成社)の駄菓子や、渋いところでは釣魚の図鑑の調理例からアジの刺身など、こんなところから? と驚くようなものもあり、司書ひとりでは思いつかないものもたくさん出てきて、やはり募集してよかったなと思いました。

 展示の様子は栄養教諭にも知らせ、給食に採用できるものを探してもらいました。12月は、『つるばら村のパン屋さん』(茂市久美子 講談社)からクリスマスのパンをアレンジして出してもらえることになりました。決まったものは給食の献立表や、給食だよりにも掲載され、メディアセンターでもポスターを作って貼りだし、本と一緒に展示します。子どもたちは興味津々で、おはなし給食の本は、いつもよく借りられています。

 あとはコンスタントに続けられよう、アンテナを張って、美味しそうなメニューが出てくる本をチェックしていきたいと思います。これまでに使った本や、給食にできそうな本のリストをテーマ別ブックリストに載せています。よかったらご活用ください。

(東京学芸大学附属竹早小学校司書 宮﨑伊豆美)

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